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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2016.08.30 18:15
更新日: 2016.08.30 18:16

WEC第5戦メキシコ TOYOTA GAZOO Racing プレビュー

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ル・マン/WEC | WEC第5戦メキシコ TOYOTA GAZOO Racing プレビュー

2016年08月29日

トヨタ自動車株式会社
モータースポーツマーケティング部

WEC第5戦メキシコ6時間 プレビュー
TOYOTA GAZOO Racing
WEC初開催のメキシコ6時間レースへ

 TOYOTA GAZOO Racingは今週末、FIA世界耐久選手権(WEC)初開催となる、メキシコでのシリーズ第5戦メキシコ6時間レースに向かう。
 
 メキシコの首都メキシコシティに位置する1周4.304kmのサーキットで、中嶋一貴とアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミの3名が駆るTS050 HYBRID #5号車と、小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの3名がドライブする#6号車が、表彰台へと挑む。

 6名のドライバーのうち、ブエミ、サラザン、コンウェイの3名は、メキシコシティのサーキットの一部を既に経験済みだ。3名は3月に行われたフォーミュラEメキシコラウンドで、サーキットの一部を使用した2.14kmレイアウトでレースを戦い、ブエミは表彰台を獲得している。

 世界トップレベルの耐久レースがメキシコで最後に行われたのは1991年。世界スポーツカー選手権最終戦のひとつ前のレースとして行われた。トヨタはこのレースには出場しなかったが、その前年までにメキシコでのレースを2度経験している。

 1990年、世界スポーツカー選手権最終戦となったメキシコシティ480kmレースに、ジョニー・ダンフリーズ/ロベルト・ラバーリア組がトヨタ90C-V、ジェフ・リース/ジョン・ワトソン組がトヨタ89C-Vで出場したが、共にトラブルでリタイアに終わった。その前年にはダンフリーズ/ワトソン組が89C-Vで参戦し、予選では3番手を獲得するも決勝はリタイアに終わっている。

 戦いの舞台となるサーキットは、当時と同じアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスだが、コースは当時とは大きく変わった。このサーキット名は、レース中の事故で亡くなったメキシコ出身の名ドライバー、リカルドとペドロのロドリゲス兄弟にちなむ。エルマノスとはスペイン語で兄弟を意味する。

 旧コースレイアウトは長く、緩やかなバンク角のついた高速のペラルターダと呼ばれた最終コーナーが有名だったが、2015年のコース改修に伴いこの名物コーナーは姿を消した。改修された新コーナーは併設されている野球場の中を通過する。それ以外のレイアウトは、再舗装以外は旧コースを踏襲している。

 このコースは海抜2,285mという高地に位置し、WECの戦われるコースの中では最も標高が高い。高地による空気の薄さゆえ、グリップ確保のために超ハイダウンフォースの空力パッケージを必要とする。また、エンジンやハイブリッドシステムについても、通常よりも大きな容量の冷却システムが使用される。

 超ハイダウンフォースパッケージのTS050 HYBRIDは第4戦ニュルブルクリンクに投入されたが、5位、6位という結果に終わった。チームは、メキシコのコースに合わせた車両特性の最適化を目指して全力で改善作業を進めている。

 レースウィークは9月1日(木)の、2度にわたる4時間半の公式練習走行で幕を開ける。2日(金)は最終公式練習走行と予選が行われ、3日(土)の現地時間午後1時半(日本時間4日午前3時半)に6時間の決勝レースのスタートが切られる。


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