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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2019.06.17 16:00
更新日: 2019.06.17 21:40

ル・マン24時間:コルベット使いのマグヌッセン、首位争い中にまさかの失態。「どう謝罪すればいいか……」

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ル・マン/WEC | ル・マン24時間:コルベット使いのマグヌッセン、首位争い中にまさかの失態。「どう謝罪すればいいか……」

 僚友64号車が姿を消すなか、スタートからトップ集団に加わっていた63号車コルベットにも試練が訪れていた。
 
 レース開始から10時間過ぎ、クラス3番手を走行していた63号車は、LMP1カーのクラッシュによって導入されたセーフティカー(SC)がトップを走る92号車ポルシェ911 RSR、2番手の51号車フェラーリ488 GTE Evoと自車の間に入った影響で大きくギャップを広げられてしまう。
 
 それでも、ライバルチームのトラブルやアクシデントで脱落するなか、チームは北米IMSAシリーズや過去のル・マンでの経験を基にストラテジーを組み立て、再び首位争いに復帰してみせる。
 
 しかし、チェッカーまで残り3時間半あまりで導入されたSCラン中に、アメリカンチームはまたしても不運に見舞われた。
 
 コルベット・レーシングはこのSCラン中にロッケンフェラーを呼び戻し、ベテランのマグヌッセンに交代していく。これまでと同様、完璧なピット作業でマシンを送り出したが、無情にもピットシグナルはレッド。トップを行く51号車フェラーリを含む隊列に加わることを妨げられてしまう。

 これによって焦りが出たのか、リスタート直後、タイヤが冷えた状態でコルベットコーナーに差し掛かったマグヌッセンがまさかのスピンを喫してしまう。この際にマシンはコンクリートウォールにヒット。小規模ながら足回りに損傷を負った。
 
 63号車はすぐにピットに戻り、修復作業が行われた後に戦線に復帰するが、終盤に失った2周はあまりに大きかった。結局、マグヌッセン組63号車はクラス9位でチェッカーを受け、チームとしては20年目のル・マンを不完全燃焼で終えることとなった。

「すべてがうまくいかなくなるまで、僕たちは最善を尽くした。チームのみんなは本当に素晴らしい仕事をしてくれた」とマグヌッセン。

「セーフティカーによって首位との差が広がったレース終盤は、我々がここに来る目的とは異なるが、2位を受け入れる選択肢も考えられていた。そんななか残念なことに、冷えたタイヤで縁石に乗ったことでマシンのコントロールを失い、壁にぶつかってしまった」

「この1年間、彼らが一生懸命働いてきたことを見てきた僕が、どれだけ後悔の念を抱いているのかを説明することはできない。首位争いができるクルマを持っていたのに、ほんの一瞬のミスですべてが台無しになってしまったんだ」

「本当に、チームになんて謝罪をしたらいいものか……。何とか埋め合わせができればいいと思っているよ」

 20年目のル・マンをクラス9位とリタイアという結果で終えたコルベット・レーシング。9度目のクラス優勝を逃したチームはこの後、2週間後にアメリカ・ワトキンズグレンで行われれるIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ第6戦グレン6時間レースに向けて、ふたたびハードワークを続けていく。

コルベット・レーシングの63号車シボレー・コルベットC7.R
コルベット・レーシングの63号車シボレー・コルベットC7.R
コルベット・レーシングの63号車シボレー・コルベットC7.Rをドライブするヤン・マグヌッセン。子息はハースF1のケビン・マグヌッセン
コルベット・レーシングの63号車シボレー・コルベットC7.Rをドライブするヤン・マグヌッセン。子息はハースF1のケビン・マグヌッセン
コルベット・レーシングの63号車シボレー・コルベットC7.R
コルベット・レーシングの63号車シボレー・コルベットC7.R


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