LMGTEアマクラスでは、クラスPPからスタートしたTFスポーツ33号車アストンマーティン・バンテージAMRのベン・キーティングが序盤のレースを支配。その背後では、予選での車両規定違反により最後列スタートとなっていたAFコルセ83号車(フランソワ・ペロード/ニクラス・ニールセン/アレッシオ・ロベラ)が快走を見せ、開始9分時点で3番手にまで浮上する。
また、クラス10番手からスタートを担当したDステーション・レーシング777号車の藤井も21分経過時点で4番手にまで順位を上げてきていた。
2時間が経過した直後、快調にトップを走行していた33号車キーティングの左フロントタイヤが突如バースト。ボディワークにもダメージを負い、修復のため戦列を離れることとなった。
3時間を過ぎ、各車が3回目のピットを終えた段階でのトップはAFコルセ83号車。これに777号車アストンマーティンのワトソンが続く。4時間を過ぎ、その背後ではチーム・プロジェクト1の56号車ポルシェ911 RSR-19のマッテオ・カイローリとアストンマーティン・レーシング98号車アストンマーティン・バンテージAMRのアウグスト・ファーフスの3番手争いもコンマ差で展開される。
ファーフスは5時間目終盤にカイローリ攻略に成功し、3番手に浮上。残り1時間を切って2番手の777号車は藤井へとバトンタッチする。
トップの83号車から藤井までは約40秒のギャップがある一方、藤井の背後には98号車のファーフスが最終盤に迫り、アストンマーティン同士のバトルとなる。残り2分、2台は裏ストレートから最終パラボリカを並走。そのまま1コーナーへと向かうが、ここではなんとか藤井がポジションを死守する。
2台はテール・トゥ・ノーズで最終ラップへ。ここで1コーナー立ち上がりからまたも並走状態へ持ち込んだファーフスがターン4進入までに藤井をオーバーテイクし、クラス2位をもぎとった。最後に順位は落としたものの、Dステーションは参戦3レース目にして3位表彰台を獲得している。
WECの次戦第4戦は伝統のル・マン24時間レース。8月21〜22日、フランス・サルト県ル・マンに位置する、ル・マン24時間サーキット(サルト・サーキット)で決勝レースが行なわれる。