このトラブルの発生前、ブエミはポールポジションスタートだった708号車グリッケンハウス007 LMHのオリビエ・プラをオーバーテイクし、レースをリードしていた。

 プラは当初、2台のトヨタを抑えていたが、その後タイヤに苦しみ始め、ブエミと7号車マイク・コンウェイの先行を許し、トヨタがワン・ツーを形成していた。

「グリッケンハウスは、ドライコンディションでのタイヤの安定性にやや苦しんでいるようだ」とバセロン。

「彼らは数周のうちは我々より速いが、タイヤの安定性には苦労している」

 2回目の赤旗の前に、7号車は総合トップをLMP2クラスのWRT31号車ロビン・フラインスに譲り、路面が乾くまで再び31号車を捉えることはでなかった。また、この雨の激しいコンディションでは、アルピーヌ・エルフ・チームの36号車アルピーヌA480・ギブソンと、グリッケンハウス708号車もトヨタに近い位置にいた。

「通常、車重が軽く、ダウンフォースが大きく、エンジンパワーが小さいクルマは、ウエット路面では速く走れるものと考えられている」とバセロン。

「だから、一時はLMP2が我々よりも速かった。すべては論理的だ。彼らはダウンフォースがあり、エンジンパワーが少ない、軽量なクルマだ」

「雨でグリップが限られているから、エンジンパワーを使うことはできない。だから、ダウンフォースに価値があるのだ」

一時は総合トップを走り、最終的には総合3位でフィニッシュしたLMP2クラスのWRT31号車
一時は総合トップを走り、最終的には総合3位でフィニッシュしたLMP2クラスのWRT31号車

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