更新日: 2019.07.14 08:21
JMS P.MU / CERUMO・INGING スーパーフォーミュラ第4戦富士 予選レポート
2019 SUPER FORMULA
JMS P.MU / CERUMO・INGING Race Report
第4戦 富士スピードウェイ
◆7月13日(土)<予選>天候:曇りときどき雨|コース状況:WET
#38 石浦 宏明 6位/#39 坪井 翔 2位
2019年全日本スーパーフォーミュラ選手権の第4戦が、富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)にて開催、公式予選が行われ、38号車石浦宏明が6位。39号車坪井翔が2位となった。全7戦のシリーズは、ここ富士で折り返しを迎える。
前戦の菅生ラウンドで、38号車石浦が今シーズン初ポイントを獲得。チームにとって、SF19の新しいシーズンをここまで苦労しているという事を実感する出来事だった。この結果をきっかけに、今の状況を打破できるよう、さらにチームも上向くことに期待して富士ラウンドに臨んだ。
金曜日に行われた専有走行では、38号車石浦が18番手、39号車坪井が5番手。石浦のクルマは、思いのほか下位に沈んでしまい悩みに悩んでいる様子が伺えた。今朝のフリー走行では、セッション終盤、その石浦がタイミングモニターのトップに躍り出る。セッションは最終的に4位、39号車の坪井は6位となり、前日とは打って変わった状況となった。
石浦のクルマは、ポジションを見ただけでも劇的な変化があった。これは、低迷している戦績を鑑み、状況を打破すべくエンジニアとドライバーが試行錯誤したことで導いた結果だった。どのチームも、ベースとなるクルマのセットアップには、チームの個性があるものだが、これまでの不調を打ち破るため大きなトライをした。丸っきり方向性を変えて臨んだのだ。この変更により短い時間のフリー走行で手ごたえを掴むことができ、あとはコースコンディションを加味することで予選を迎えた。
公式予選Q1は、路面温度24度、気温22度。予選前に降り出した小雨の影響で、全車レインタイヤでコースインした。スタートして約3分後、13コーナーの手前で15号車がスピン。赤旗が呈示された。
13分間のセッション中断の後、予選再開。併せて、予選の時間はフルタイムの20分間でセッションが再開されることもアナウンスされた。再開直前に、雨脚が若干強くなった感あり。2台ともに、8番手から10番手と中段で推移。石浦は、2セット目のタイヤを装着すると自己ベストを更新し5番手。翌周には3番手のタイムをマーク。坪井は6番手となり、2台揃ってQ2へ進出した。
Q2の7分間のセッションでは、石浦は2周目のアタックラップでトップタイム。その後変動があったものの3周目で再びトップタイムを出すなど、上位争いに加わる速さを携えていた。その後、タイムは塗り返られたものの2番手。坪井は最初のアタックで、石浦に続く3番手。最終的に6番手と、2台揃ってQ3へ進出した。
Q3は、コース上の水の量の変化で明暗が分かれた。石浦は、タイヤを換えコールドタイヤで、坪井選手は換えずに温まったタイヤでアタックした。雨量が増していった為、水の多いコースでタイヤは温まらず、石浦のタイムは伸びず6位、坪井は作戦が功を奏して今季2回目のフロントロウ、2番グリッドを獲得した。
明日の決勝は、悪天候が予想されている。クルマの調子は良いので、どんなコンディションでも最良の結果に結びつくと考えている。
〇石浦宏明選手のコメント
「今日は、エンジニアと相談し、今までにやったことがないくらいクルマを変えました。午前中のわずか1時間のセッションで、今シーズンずっと悩んでいたことがいろいろ見えてきて、初めて上位に行くことができました。正直、今シーズンどうして良いのか、クルマが理解できていなく、うまくいってなかったのが、今日で解決に向けて大きな一歩を踏み出せた感じです。予選も自信を持って行けたし、コンディションもコロコロ変わりましたが、常に上位のタイムを記録できたので、満足している部分が大きいです。Q3だけは、水が増えていて、冷えたタイヤを温め切れなかったことが残念です。そのままのタイヤで行っていたら、ポールも確実だったのではと、そこまで手ごたえを感じていました。ついこの前まで6位すら難しかったのに、今はとても悔しいです。クルマの調子は良いので、明日はもっと上に行けるよう頑張ります」
〇坪井翔選手
「雨はもともと得意なのですが、前回の2番手は、ピットの位置が前だった為に取れたフロントロウでした。今回は、速さで獲った2番手だと思います。実は、Q3の感触はあまり良くなく、うまくいっていなかった中での結果で、本当にこれで2番手なのかというのが、正直な思いです。石浦選手が、タイヤをゆっくり温めてタイムを出していたのを見ていたのですが、Q3では、たぶん時間が足りなくなるだろうと思い、雨量が増える前にタイムを出した方が良いのかなと考え、早めにタイム計測しました。どんなコンディションでも、クルマの調子は良いので、良いレースをしたいと思います」
〇立川祐路監督のコメント
「急な雨で、予選がウェットコンディションになりました。ですので、ぶっつけ本番の予選となりましたが、2台とも頑張ってくれたと思います。Q3は、Q2よりもコース上の水が増えて、坪井はタイヤを換えずに温まったタイヤのまま挑みました。その判断が功を奏し2番手とフロントロウ。あわや、ポールかという僅差でした。石浦は、Q2までの判断でタイヤを換えましたが、思いのほか水が増えていた為、Q3では苦しい展開となりました。クルマの調子は良いので、2台共に優勝を狙って行きたいと思います」