トヨタ　2021スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿　レースレポート

決勝

　25日（日）も好天に恵まれました。風が強いものの晴れ渡った青空の下、気温23度、路面温度31度の好コンディションで、午後2時30分に30周で競われる決勝レースのスタートが切られました。スタートでは3番手グリッドの車両が遅れ、好スタートを切った平川が3番手、関口も7番手グリッドから5番手へとポジションアップ。11番手スタートの坪井が7番手へと大きく順位を上げました。

　9周目、トップを走行していた車両がタイヤバーストによりリタイア。これで平川は2番手へ。翌10周目を終えたところで、義務づけられているタイヤ交換が可能となり、後続勢と4番手につけていた関口がピットイン。

　13周目に首位の車両がピットインしたため、これを追っていた平川は翌周ピットへ向かい、実質的に2番手のポジションを守ったままコースへと復帰。これでピットインしていないのは宮田とアレジの2台のみとなりました。

　15周目、13番手スタートから3つポジションを上げ、10番手を走行していた国本が右リアタイヤのトラブルに見舞われ高速130Rコーナーでスピンを喫し、タイヤバリアに激しくクラッシュ。国本は無事でしたが、ポイント圏内から惜しくもレースを終えることとなってしまいました。

　このアクシデントによりセーフティカーが導入。このタイミングでピットへと向かった宮田とアレジは、それぞれ6番手、11番手と好位置でコースに復帰しました。19周を終えてセーフティカーが退去。残り11周でのスプリントレースとなりました。各車のマージンが狭まったことで、各所でオーバーテイクシステムを使った見応えあるバトルが展開。2番手の平川も自己ベストタイムを更新しながら首位を追いました。

　このスプリントバトルのなかで好走を見せ、観客を沸かせたのは今大会がスーパーフォーミュラ初レースのアレジ。この大会ではスーパーフォーミュラ・ライツと両レースに出場という多忙なスケジュールをこなすアレジは、スタートで遅れたものの、11番手での再スタート後は素晴らしい追い上げを見せ、25周目には山下とサイド・バイ・サイドのままS字を抜けていく競り合いを制し10番手へ。その後、27周目にはオーバーテイクシステムをうまく使って9番手へとポジションを上げて見せました。

　最後まで多くのバトルが繰り広げられた好レースで、平川は最後トップとの差を1秒ほどにまで詰めましたが逆転はならず、2位でフィニッシュ。前戦富士に続くトヨタ勢最上位フィニッシュで、ドライバーズランキングでも2位に浮上しました。

　関口が4位。宮田が6位。坪井は後続からの猛追で、ほぼ並んだままチェッカーを受けましたが、1000分の3秒差で守り切り7位。アレジは初のスーパーフォーミュラ戦で9位に入り、ポイント獲得を果たしました。