向かえた第4戦菅生。フリー走行では、想定していた気温と路温からは大きく異なり、低いコンディションになったものの、バランスはテストと同様バッチリで、セットアップは何もいじらずにすみました。走り出しもタカミツからスタートし、2セット新品タイヤで走行。コンパウンドの比較をし、予選に向けてのタイヤ選びが難しかったのですが、決勝日は気温が高くなるという予報だったので、予定通りにハードのタイヤを選択。温まりが遅いタイヤだったので、予選に向けて皮むきをして備えました。

 いよいよ予選。予定通り、Q2はタカミツでいくことを決定。正直、私自身もポールポジションの獲得記録を伸ばしたいという気持ちもありましたが、我々チームの活動テーマに「次代の職人を育てる」、「技術とスピリットの継承」があることと、シリーズを戦ううえでタカミツの成長が非常に大きなカギになるということが明白だったので、今シーズンの一つのターニングポイントになるだろうという想いもあり決断しました。

「ポールを獲得するチャンス」が大きいプレッシャーの中で、もし、タカミツがポールを獲ることができたら、それはチームにとって非常に大きな武器を手にするということにもなります。この先伸びしろがないおじさんドライバーの記録を伸ばすよりも(笑)、たった1年と3戦目の若いドライバーの記録が、“ゼロ”から“1″になる方がよほどチームの為になるし、チャンピオン獲得のためにはここでタカミツがポールを獲るかどうかにかかってるんじゃないかな、と密かに思っていました。

 そしてQ1が始まりました。ここ菅生はサーキットの距離自体も短く、狭いコースレイアウトの中で、クリアラップを取るのが非常に難しいコースです。ましてや温まりの悪いハードタイヤを選択していたので、アタック前に赤旗が出てしまったら……という不安が脳裏をよぎりました。ですので、コースインからとにかく全開で走行し、計測5周目に1’18″6。本当は次の周からが一番タイヤがいい状況だったのですが、十分Q1をクリアできるタイムだったことと、このタイヤが決勝スタートに選択された時の為に(決勝のスタートタイヤはQ1、Q2のどちらか抽選で決定される)ここでアタックは終了しピットに戻りました。無事4番手で通過です。

 そしていよいよQ2。見ている方が緊張していました(笑)まぁ、でもそんな雰囲気は出さないように、いつもと同じリズムで送り出し、あとは祈るだけです。そして刻んだタイムは1’17″493!! 正直言って、こんなタイムが出るとは思いませんでした。もし私が乗っていたらたぶん17秒8くらいじゃないかなと思います。全盛期の自分なら17秒6くらいか……それくらいマシンのパフォーマンスを引き出したスーパーなタイムでした! 確かに体重が私よりも15kgタカミツは軽いのでその分は速いのですが、それ以上のタイム差に驚きです。

SUGOでのポールポジションを喜ぶVivaC 86 MCの土屋武士、松井孝允、土屋春雄監督
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