事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に追跡。ここでは、そんな報告書を一部公開する。
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「塵も積もれば山となる」という言葉は、モータースポーツにも完全に当てはまる。レギュレーション導入初年度となる2026年は、各チームがレースごとに大きな進歩を遂げており、小さな改善ひとつが勝敗を左右する状況となっている。
フェラーリは第7戦バルセロナ・カタルーニャGPで複数の空力アップデートを投入したが、その裏では注目されにくい技術変更も行われていた。そのひとつが、BBSジャパンが新たに開発したホイールだ。
このホイールはブレーキから発生する熱をタイヤ内部へ伝えにくくする設計が施されており、特にリヤタイヤの温度管理や空気圧の安定化に貢献するという。結果としてタイヤ摩耗を抑え、ロングラン性能の向上につながる。
スペインでルイス・ハミルトンが終盤スティントでもタイヤを傷めることなく好ペースを維持できた背景には、この新ホイールの効果もあったとみられている。
同様に第5戦カナダGPでは、メルセデスが使用するOZ Racing製ホイールが低温コンディションでタイヤを素早く適正温度へ持ち込む助けとなり、圧倒的な競争力を発揮した要因のひとつだったという。
F1では、まさに「小さな積み重ね」が大きな差を生む世界なのだ。
◆中東情勢を注視するF1、代替開催地はポルティマオが有力候補に
イランとアメリカが今週金曜日に和平条約へ署名する見通しとなり、中東情勢には改善の兆しが見え始めている。しかしF1は依然として、11月から12月に予定されているカタールGPとアブダビGPの代替案を検討し続けている。
これまでにも終戦が近いとの期待は何度も裏切られており、F1 CEOステファノ・ドメニカリは複数の選択肢を維持している状況だ。
当初はイスタンブール・パークでの連戦案も検討されていた。しかし、ホルムズ海峡の安全性確保といった物流面の問題は解決の目途が立っていない。また、2027年のカレンダー復帰に向けて、サーキット改修工事の開始が迫っていることなどから実現性は低下している。
現在もっとも有力視されているのは、ポルトガルのポルティマオでの開催だ。マドリードで行われる第14戦スペインGP後にモーターホームを事前搬入できることに加え、施設面も現代F1の要求水準に近い。また、冬に向かう時期の気候もイスタンブールより安定しているため、ファンやスポンサーにとっても魅力的な選択肢とされている。
一方でリバティ・メディアは、ラスベガス市当局と連続開催の可能性についても協議している。第20戦ラスベガスGPの前でナイトレースを連続開催することで追加移動を避ける案だ。
ただしチーム側はこれに否定的だ。極寒のラスベガスで5日間働くだけでも大変な負担となっており、さらに2週間近く滞在する案には歓迎ムードがないという。
◆マクラーレン、ハッキネンの銅像を公開
マクラーレンは、チーム史に残る名ドライバーのひとりであるミカ・ハッキネンを称え、マクラーレン・テクノロジー・センター(MTC)に銅像を設置した。
今週公開された銅像は、チームの歴史を築いた人物たちを顕彰する「ファクトリー・ブールバード」に加えられる。
作品は、ハッキネンが1998年日本GP鈴鹿で初のワールドチャンピオンを決めた瞬間を再現したもの。彼のキャリアを象徴する有名な写真をもとに制作された。
除幕式にはハッキネン本人のほか、現在マクラーレン育成プログラムに所属する娘エマ、ランド・ノリス、オスカー・ピアストリ、CEOザク・ブラウン、チーム代表アンドレア・ステラらが出席した。
また、多くのファクトリースタッフも式典に参加し、マクラーレン黄金期を支えた元王者へ敬意を表した。

