ALO「レース状況はどうなっている? どんなペースで走れば良いんだ?」
MCL「ここから数周はマキシマムペースで走ってくれ」
ALO「ずっとマキシマムペースで走ってるよ! これ以上で走れって言われても超難しいよ!」
しかし45周目にピットインしたヒュルケンベルグの右フロントタイヤがなかなか外れずに大きくタイムロスし、逆転を恐れる必要はなくなった。サインツも追いかけては来ない。
MCL「HULはスローピットストップだった。これでもう脅威はなくなった。後はSAIだけ注視しておけば大丈夫だ」
ALO「前でバトルはない?」
MCL「あぁ、HAM(ルイス・ハミルトン)がフェラーリ勢を捕まえつつある。VET(セバスチャン・ベッテル)の1.3秒後方がRAI(キミ・ライコネン)、その1.2秒後方にHAMが迫っている」
タイム的にはすでに1周近く遅れを取っているが、もし上位で接触や自滅があればポジションは6位からさらに上がる可能性がある。それを期待するだけだった。
MCL「残り10周。ここから先はトラフィックはもうないはずだ。マシンをマネージして持ち帰れ。HAMはまだFER勢とバトルをしている。だから何が起きるか分からないぞ」
もちろん、無理に追いかけるのではなく、ポジションをキープして確実にクルマをフィニッシュまで持ち帰ることが最優先だった。