その直前、パワーユニットのプリセットセッティング変更を指示されたアロンソは「SOCがどうなっているのか、コンピュータを見ていれば分かるだろ! ゼロなんだぞ!」とディプロイメントが切れていることに怒りをぶつけるが、全開率の高いモンツァではどのマシンも同じことだった。

 アロンソの不満は収まらない。パーマーがリタイアしたと知らされた35周目にはこんな風に罵っている。

MCL「VANがリタイアした。我々はSAI(サインツ)と争っている。彼は14秒前方だが21周オールドのソフトタイヤを履いている」

ALO「PAL(パーマー)はどこに行ったんだ?」

MCL「彼はリタイアしたよ」

ALO「カルマ(罰)だ!」

 アロンソはサインツを捉えようと追いかける。チームも万に一つの入賞のチャンスを期待してプッシュさせ続ける。サインツとのギャップは逐一報告されていた。しかし50周目には4位ダニエル・リカルドにも抜かれ、入賞のチャンスはなさそうだった。

 いつものように最後にファステストラップ狙いのタイムアタックをやろうとしたのか、アロンソは「ファステストラップは何秒?」と聞いたが「ハミルトンの1分23秒9だ」と聞かされて手が届かないと判断したようだった。

 そして50周目、次戦に新品ギヤボックスで臨むために自らリタイアすることを決めた。

MCL「バックオフしてくれ、バックオフだ。リタイアする必要がある」

ALO「OK」

 最終的に2台リタイアという結果に終わったが、マクラーレン・ホンダのイタリアGPは決して消化試合でも不毛な戦いでもなく、彼らはポイント獲得を目指して戦っていた。そして、その可能性も充分にあった。この無線交信の記録を見れば、それが分かるはずだ。

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