ホンダが今シーズン初めてトークンを使用した、アップデート版のパワーユニットをカナダGPに投入することが明らかになった。関係者によれば、トークンが使用されたのはターボチャージャーで、その数は2トークンだという。
昨年ホンダは熱回生に悩まされた。ターボによる回生はブレーキによる回生と違い、走行中でもデプロイすることが可能なので、予選よりもレースで有効である。ホンダは、この部分が不十分だったためレース中にデプロイが切れ、パワー不足が生じてライバルたちにオーバーテイクを許していたのである。
そこで、今シーズンのパワーユニットを設計するにあたり、ホンダはターボを大幅に見直し、MGU-Hを機能させてきた。だが、限られた時間で製作しなければならなかったため、ウインターテストには開発途上のターボを投入するしかなかった。
ウインターテストに新しいパワーユニットを投入した直後から、ホンダはターボの改良に取り組み始めた。アロンソによれば、それは「純粋な馬力向上というよりもパワーユニットの回生能力を向上させたもの」。つまり、予選での一発の効果よりも「レース中のバッテリーの管理に役立つので、これまでよりもストレートで長めにデプロイできるようになる」という。