さらに終盤、レッドブルのダニエル・リカルドとの5位争いにも、バトンのモチベーションの高さを感じた。そもそもバトンがリカルドの前を走行していたのは、ライコネンにオーバーテイクされたリカルドのタイヤを交換するため、レッドブルが安全策を採って60周目にピットインさせたからである。ウルトラソフトの新品タイヤに履き替えたリカルドと、26周目に交換したソフトタイヤでチェッカーを目指すバトン。残り11周で両者の差が2秒しかないことを考えれば、バトンがリカルドに逆転されるのは時間の問題だった。

 しかし、バトンはリカルドに背後に迫られても、ポジションを簡単には明け渡さなかった。それは昨年9月に語っていたように、リカルドとのバトルに可能性を感じ、喜びを取り戻す何かを見出していたからではないだろうか。

 リカルドとのバトルは、チームから「もう、無理するな」という無線が入るまで続いた。それほどまでにバトンはトップグループでのバトルに飢え、久しぶりに思いっきり楽しんだ。

 もちろん、そのことをチームメイトのフェルナンド・アロンソが感じていないはずがない。戦いの手ごたえを思い出したマクラーレン・ホンダのイギリスGPが楽しみだ。

レース後うれしそうにサムアップしたバトンのレースエンジニア、トム・スタラード
レース後うれしそうにサムアップしたバトンのレースエンジニア、トム・スタラード

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