2位のロズベルグ目線だと、敵を視界内に捕らえている。52周目、周回遅れのエステバン・グティエレスにひっかかったハミルトンは「早くどけ」と抗議、ロズベルグとの差は0.619秒差に急接近。すると53周目1.208秒、55周目2.688秒、またたく間に視界の外へ逃げていった。

 これほど速さがありながら、またハミルトンはペースを自重する。必要以上に飛ばさない理由はパワーユニットの各コンポーネンツが5基と限界数に達しているので、そのマネージメントを心がけたから。62周目に0.687秒差に迫られ、2度目のピンチ。12コーナーをオーバーランして1.5秒もロスした。けれども、またすぐに1.137秒差、1.350秒差とリードを広げる……。

 これは追う者にとってショックだ。スパートできるのにそうせず、相手はレースを完全にコントロールしている。ロズベルグは最後の抵抗心をしぼり、67周目0.927秒差と肉薄。それも無駄な抵抗で、1.272秒、2.067秒、最後は1.977秒差で70周のレースは終わった。

 もてあそばれた敗北感を、前半戦をリードしてきたロズベルグは噛みしめたのではないか──。ぶっちぎらずにライバルを押さえつけたハミルトンの48勝目。プロストが13年間で到達した51勝まで、あと少し。F1デビューから9年半で、ここまできた心憎い勝ち方。ハミルトンが逆転の夏を熱くする。

本日のレースクイーン

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