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F1 ニュース

投稿日: 2016.08.02 17:16
更新日: 2016.08.02 17:27

GP topic:ホンダの次回アップデートに、マクラーレンから猛プレッシャー

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F1 | GP topic:ホンダの次回アップデートに、マクラーレンから猛プレッシャー

 ドイツGPでは、ドライバーも長谷川総責任者に「新しいエンジンは、どうなっている?」と聞いてきたという。「できるだけ早く投入したい」と言うと、ドライバーたちは「わかった。じゃあ、入れるんだな」と早合点してしまったらしい。

 ドイツGPの週末、木曜日にはジェンソン・バトンが、そしてレース後にはアロンソが、いずれも「ホンダはスパで新しいエンジンを投入する」という旨のコメントを発している。しかし長谷川総責任者は「みなさん(メディア)にお話している内容と同じことしか、チームにも言っていません」と、ベルギーGPで新エンジンの投入をチーム関係者に内約したことを否定している。

 ただし長谷川総責任者はベルギーGPに新エンジンを投入することを否定しているわけではない。むしろ誰よりも、できる限り早く新エンジンを投入したいと考えている。「新しいエンジンができれば、すぐにでも入れたい。(そうなれば)もう、このエンジンは使うつもりはない」と話している。

 ベルギーGPでの投入が話題になる理由は、ふたつある。ひとつはスパ・フランコルシャンには長いストレートがあり、エンジンそのものの性能が問われるから。もうひとつは、年間5基というパワーユニットのやりくりがあるからだ。

 ドイツGPでアロンソが使用したICEは6レース目だった。21戦を年間5基でまかなうため、今年のパワーユニットは1基で5レース走ることを目標に耐久性を確立している。つまり、6レース走ったアロンソの4基目のパワーユニットが、今後レースで使用されることは考えにくい。つまり、アロンソはベルギーGPで新しいエンジンを投入することになる。

 もし、トークンを使用した新エンジンがベルギーGPまでに間に合わないと、アロンソがベルギーで投入する5基目の新エンジンは従来の燃費に問題を抱えた仕様となる。アップグレードを投入する前に、ベルギーで5基目のカードを切ってしまうと、イタリアGP以降にアップグレードの投入が決まったときは6基目以上のエンジンを使用することになり、ペナルティを受けることになる。だからこそ、チームもホンダもベルギーGPでアップデートしたエンジンを入れたい。そして、そのことをパドックにいる誰よりも痛感しているのは、長谷川総責任者だ。
 
「出せるものなら、すぐにでも出したい」
 
 長谷川総責任者はドイツGPが終了したその日のうちに、日本へ帰った。向かった先が、HRDさくら研究所だったのは言うまでもない。


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