しかしレースはまたも結果を出すことはできなかった。セーフティカー明けの4周目、1コーナーでフェルナンド・アロンソに幅寄せされ、縁石に乗り上げ、フロアに深刻なダメージを負ってしまったのだ。

 バランスは完全に狂い、期待したような速さは発揮できない。さらにピットインの際にタイヤ交換に手間取ったことでライバルたちに次々に先行され、15位完走が精一杯だった。

ガスリーをコース外に追いやったアロンソ

 レース後のガスリーは、「あんなメチャクチャな幅寄せをするなんて、信じられない」と、アロンソに対して憤懣やるかたない風だった。確かにその通りだろう。

 ではトスト代表はどう思っていたか。実はレース後、チームの公式リリース用のコメントすら残さずに、スタッフを置いてさっさと一人で帰ってしまったのである。普段は温厚なトストさんだが、実はかなりの瞬間湯沸かし器である。しかし彼の怒りはアロンソではなく、むしろガスリーに向けられたのではなかったか。

 なまじガスリーを高く評価するだけに、「アロンソごときの攻撃などさっさとかわして、無傷で切り抜けてほしかった」と期待していたのではなかったかと想像する。あっという間に姿を消してしまったので、残念ながら本人に確かめることはできなかったけれど。

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