アレジは、5度目のタイトル制覇という野望を果たせないままチームを離れるベッテルを見るのは寂しいことだと語った。

「私はセバスチャンをとても尊敬している。(彼は)4度の世界チャンピオンなのだから。彼は持てる力をすべて注ぎ込んでフェラーリで世界チャンピオンになるという目標に挑んだが、達成できなかった」

「達成できなかったが、それは彼の責任とも、チームの責任とも言えない。ただ何かがうまくいかなかった」

 彼はまた、ベッテルのフェラーリ離脱という報せをこれほど早く聞くことになるとは思わなかったとも述べた。というのも、新型コロナウイルスの影響で遅れている2020年シーズンの開幕すら待たずに発表されたからだ。

「実際に、選手権開幕前の発表という今回の動きには非常に驚いた。だが、彼のような人にとっては大きな決断だったのだろうと思う。『ここまでで十分だ。僕はフェラーリで今シーズンを戦うが、来年についてはどうするか分からない』と表明するためには強い意志が必要だからだ」

セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
2020年F1第1回バルセロナテスト3日目 セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)

 一方で「ただ、物事が彼の想定通りには進まなかったのは間違いないと思う」と語り、自分が力を最大限発揮できるようにチームを形成し直すという、何年も前にミハエル・シューマッハーが行ったようなことが、ベッテルには実行できなかったとアレジは示唆した。

「ミハエル・シューマッハーを例に取れば、彼は(フェラーリで)私の後任ドライバーになったときに、テクニカルチームを一緒に移籍させた」

「彼は世界チャンピオンになるために(ベネトンで)ともに働いたスタッフたちを連れてきた。それからタイトル制覇までは4年かかったが、とにかく実現させたのだ」

「セバスチャンの場合は状況が違った。彼は移籍したフェラーリのテクニカルチームに自分が望むことを教え、持ち込もうとした。しかし(レッドブルから)エイドリアン・ニューウェイを連れてくることはしなかった。それで状況は大きく変わってしまったのだろう」

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