■アロンソのような底力を見せなければならない

 端的に言って、ヒュルケンベルグはこの壁を迂回するべきではなく、乗り越えるべきだ。F1ドライバーの大多数は、ピークを迎えると非常に似通った成果をもたらす。例えばアロンソで言えば、執拗さという点において、大きな効果を発揮している。ルノーでの2度目の時代も、マクラーレン・ホンダでの状況が特に悲惨な場合にも、集中力を欠いた例外的な場面を除いて、アロンソは常にマシンから最大の力を引き出してくる。

 では、ヒュルケンベルグにも同じことができるだろうか? トップを走るマシンに乗るチャンスを得られないという苛立ちは、彼の心を蝕んでいる。現状のレギュレーションでは、彼にとって理想的なレースは戦えない。優勝を手にするだけの才能はあるし、良いマシンがあればタイトル獲得も可能だと感じているかもしれない。だがこれらはどれも重要な要素ではない。肝心なのは基本的な能力に加えて、長期間に渡って仕事をこなしていくという意思を見せつけることだ。

 誰もが、ポテンシャルを最大限に発揮して、素晴らしいパフォーマンスを披露するドライバーを見たがる。ヒュルケンベルグにもポテンシャルはあるし、ルノーではそれを最大限に生かす機会を得るはずだ。2017年のレギュレーション変更はマシンにさらなる速さを与え、ドライバーに多くを要求するようになるだろう。新たなフェーズへと突入するF1と、ファクトリーチームへの移籍で、ヒュルケンベルグにとっての状況は整いつつある。

 チャンスを生かすモチベーションがあるということを、証明して見せなければならない。ヒュルケンベルグのドライバーとしての才能に魅せられた者として言わせてもらえば、それができれば、ルノーは桁外れに素晴らしいドライバーを手にしたことになる。

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