ホンダは、来シーズンから本格的に始動するF1プログラムが、WTCCのレース活動に影響を及ぼすことはないと主張している。
日本の自動車メーカーであるホンダは、2012年の鈴鹿ラウンドからFIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)に、ワークスチームの「ホンダ・レーシング・チーム JAS」として2台のシビックWTCCを投入している。
このマシンは、栃木県の本田技術研究所で専用開発された直列4気筒1.6リッター直噴ガソリンターボエンジンをM-TECが製造したものを搭載し、イタリア・ミラノに拠点を置くJ.A.S.モータースポーツが車体開発と製造およびチームオペレーションを行っている。
ホンダのWTCCプログラムは2008年のF1撤退以降、ヨーロッパにおける唯一のワークス活動だったが、2015年からはマクラーレンのパワーユニットサプライヤーとして再びF1に復帰することが決まっている。
こうした状況について、ヨーロッパ・ホンダのモータースポーツマネージャー、ウィリアム・デ・ブラーケレールは、2015年からのF1活動がWTCCへの参戦には影響しないと語る。
「いや、それには何の影響もない」とブラーケレール。
「これらは、異なるふたつのプログラムだ」
「F1は、モータースポーツにおける非常に大きな傘のようなものだと考えている。現時点でプログラムの終了は見ていない」
またブラーケレールは、既存のシビックを2014年のTC1規則に適合させるより、全く新しい車両を製造するというホンダの決定が長期的な関与を示していると語る。
「既存の車両をモデファイすることでプロジェクトを始めることもできた」とブラーケレール。
「だがホンダとは、マシンライフを長年にするためアグレッシブなアプローチをとることに決めたんだ」
「我々は白紙からスタートし、その時にベストなマシンをデザインしたかった。そしてカスタマーたちのことも考慮した」