WEC世界耐久選手権のLMP2クラスにエントリーし、中野信治もドライバーとして名を連ねているミレニアム・レーシングが、資金的な問題により開幕戦に続き第2戦スパ・フランコルシャンも欠場する見込みとなった。
デルタADRがオペレートするミレニアムは今季、オレカ03・ニッサンの2台体制でWECに年間エントリー。22号車にファビアン・ジロワ/オリバー・ターベイ/ジョン・マーティン、23号車にステファン・ヨハンソン/マイク・コンウェイ/中野信治を起用している。
ただ、モータースポーツや自動車開発の分野への投資を行っている親会社のOMDが、国際銀行に預け入れた資産に関して法的なトラブルを抱えたことにより、チームへの送金が遅延。開幕戦を欠場し、第2戦のエントリーリストにも名を連ねていなかった。
OMD側は、問題は解決し、ミレニアムのプログラムも進めることができるだろうとしていたが、デルタADRを率いるサイモン・ドーソンは開幕前と状況は変わっていないと語っている。
「シルバーストン前から状況は何も変わっていない」と25日にコメントしたドーソン。
「スパに向けては、今日(25日・金曜日)をデッドラインにしていたんだ。実際には月曜日が期限なのだが、月曜日には銀行口座に資金を調達できないということが分かっている。だからそれをWEC側に伝えたんだ」
「我々には待つ以外の選択肢はない。長いスパンで何を達成することができるのかを考えているよ」
これにより、第2戦も欠場する見込みとなったミレニアムだが、この問題が6月のル・マン24時間参戦にどのような影響を及ぼすのかに関しては現在のところ不透明となっている。