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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.03.18 17:03
更新日: 2021.03.18 17:06

「ハイパーカー/LMP1と、LMP2との間にはもっとギャップが必要」とアルピーヌ

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ル・マン/WEC | 「ハイパーカー/LMP1と、LMP2との間にはもっとギャップが必要」とアルピーヌ

 そのような状況ではあるが、ニコラ・ラピエール/アンドレ・ネグラオ/マシュー・バキシビエールが参加したA480最初のテストに、チームは大いに満足していると言う。

「初日は雨が降ったが、その後の2日はドライコンディションだった」とシノー。

「多くの周回をこなし、クルマの信頼性を確認した。エアロやトラクションコントロールなど、すべてのディテールを確認するため、実利的な方法でテストを行なった」

「重量とパワーのレベルというふたつの主な指標について、プログラムを計画している。空力を除けば、LMP2のパフォーマンスレベルとの違いは大きいものではない」

 シノーは、これまでにアルピーヌが行なったテストは、完全なパフォーマンスを導くためではなく、「知識のため」のものであったと説明する。

 しかし彼はまた、アルピーヌのLMP1、トヨタのGR010ハイブリッド、グリッケンハウスのSCG 007 LMH間における、接戦につながるハイパーカークラスのBoPプロセスへ向けた自信も表明している。

「正直にいえば、それは本当に難しいものだ。我々にとっても、それは簡単なことではない。パフォーマンスのバランスを取るための、魔法の解決策はない。我々はFIAやACOと情報をうまく共有しているので、自信を持っている」

「それは常に公正な方法で行なわれる。BoPを公正な方法により管理していると証明することは、FIAのすべての人にとって利益となる。(将来LMHやLMDhでの参入を予定している)ポルシェ、アウディ、フェラーリなどといったメーカーとの契約を万全なものとするためにもね」

「BoPの精神には自信を持っているため、ACOとFIAと我々の間では現時点で何の隠し事もない。おそらく私はナイーブだが、それは誰にとっても共通の関心事だ」

 シノーはまた、アラゴンでのテストによって、昨シーズンのミシュランのスリックタイヤが、速度が落とされ、重量が増えるであろうLMP1マシンとどのように相互作用するのかについて、チームが充分に理解できるようになった、と付け加える。

 ミシュランはLMH車両用には新しいタイヤを開発したが、LMP1用のタイヤは2019/20シーズンの仕様から変更することを許されていない。

「これは本当に重要なポイントだ」とシノー。

「タイヤの性能をマネージする方法は、昨年のLMP1とは異なる。しかし我々は良い妥協点とバランスを見出し、タイヤにより多くの荷重をかけるという目標を達成した。最終的には、我々は効率的で性能の安定したタイヤを手にしている」

「このタイプのタイヤの場合、複数スティントを成立させるのは実に簡単だ。ル・マンにおいて、おそらく5スティントは無理だろうが、3スティントか4スティントは(タイヤ交換せずに)走れると思う」

 走行初日に雨が降ったものの、シノーはウエットタイヤに関するデータを欠いていることを認めている。だが、開幕前にまだチャンスはあるかもしれない。WECの開幕が1カ月ほど先延ばしになったことが、アルピーヌにより多くのプライベートLMP1テストを実施するための余裕を与えているからだ。

2月にモーターランド・アラゴンで行なわれたテストの様子
2月にモーターランド・アラゴンで行なわれたテストの様子


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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