3月18日に行われるWEC開幕戦セブリングに向けて発表された、ハイパーカークラスの新しいBoP(バランス・オブ・パフォーマンス:性能調整)で明らかになったように、今季のBoPでの大幅な変化は、トヨタが全輪駆動を作動させるスピードをレースごとに調整できるようになったことだ。

 トヨタGR010ハイブリッドはフロントアクスルに200kWの電気モーターを搭載しているが、そのパワーは一定の速度以上でないと発揮できない。ハイパーカー初年度の2021年はドライコンディションで120km/h、ウエットでは140km/hの値で固定されていた。

 しかし、このアクティベーション・スピードが変更できるようになり、今季開幕戦セブリングでは、ドライ/ウエットにかかわらず190km/hに達した段階でハイブリッドパワーをフルに発揮できるようになった。

 ハイブリッドの作動開始速度が70km/h引き上げられたことで生じるクルマの反応について、バセロンは次のように述べている。

「これは大きな変化だ。実際、今では四輪駆動を使うことはほとんどない」

「190km/h以上というのはとても大きな変化であり、我々にとってこのBoPは大きな打撃だ。190km/hを超えるコーナーはほとんどないため、ハイブリッドパワーはめったに使われないことを意味する」

「コーナーの立ち上がりでフロントにパワーをかけられる場合、それは後輪のみでできることに比べて追加のパワーになる。だから加速が鋭くなるんだ。しかし今、我々は190km/hまでリミットが掛けられている」

 トヨタは新しいBoPの手順の準備をするために、ハイブリッドが作動するしきい値のテストを実施した。

「何が起こるか正確にはわからなかったが、テスト中にさまざまな展開速度をスキャンした」とバセロンは説明した。

「私たちはそれがかなり重要な打撃であることを確認した。我々は学習のために、100km/hから200km/hの間で、ほぼ全範囲をスキャンしてきた。これは我々のシミュレーションと相関するためのものだ」

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