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投稿日: 2020.11.16 17:07
更新日: 2020.11.16 17:43

JMS P.MU/CERUMO・INGING 2020スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス レースレポート

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スーパーフォーミュラ | JMS P.MU/CERUMO・INGING 2020スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス レースレポート

 この大会の開催時期を考え、タイヤの温まり具合に配慮しフォーメーションラップを2周に増やすことにより、42周のレースは41周で戦われることとなった。スタートの1コーナー、4番手スタートの坪井はひとつポジションを上げ3番手。石浦は、混み合う集団のなかのスタートとなり4つポジションを落とし14番手に後退した。

 6周目、マシントラブルに見舞われたクルマがコースに非常に近いグラベルに止めてしまい、そのマシン回収のために7周目にセーフティカーが導入された。この時点で坪井3番手、石浦はペナルティを受けたクルマとリタイアのクルマの脱落によりふたつポジションアップの12番手。10周目を迎えると、ピット作業が可能となる周回となる為、ライバル陣営の動向にも注目。9周目でセーフティカーのフラッシュライトが消灯。レース再開の合図となった。

 10周でレースがリスタート。石浦は、ひとつポジションを上げ11番手。3番手の坪井が11周目の終わりにピットイン。6番手でコース復帰したが、そのピットアウト直後から左のリヤタイヤが緩み始め、第一ヘアピンにマシンを止め無念のリタイアとなった。この原因については、今後チームで調査し再発を防止する。

 13周目坪井のマシンを回収する為、2度目のセーフティカーが導入された。これに乗じピットに続々と向かうマシンたち。8番手までポジションを上げていた石浦もピットに向かったが、ピット作業でタイムロス。14番手と大きく後退しコース復帰した。

 16周目でレースはリスタート。石浦は前を行く19号車を猛追し続けるもなかなか前へ行けない。32周目、後ろから迫って来た20号車に先行を許す。レース終盤、ピット未消化の上位陣3台がピットに入り、全車ピットインを終えた時点で13番手、そのままチェッカーとなった。

 坪井は優勝も見えていただけに、石浦は追い上げていただけに、ピットでのロスは残念な結果。残り3レースを、コース上での戦いに水を差さぬよう、チームを立て直して臨みたい。

2020年スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
2020年スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)

■コメント
#38 石浦宏明

「昨日は調子が悪く、夜遅くまでエンジニアと話し今日に向けてクルマのセッティングを変え予選はトライしました。予選はQ2ではコンマ5秒差と少し縮まりつつも、まだまだ足りないことが多かったと思います。決勝は、前戦の菅生ラウンドも含め、課題として決勝ペースが良くなかったので、今回決勝で追い上げたかったのですが、ピットでのトラブルもあって大きくポジションが下がってしまいました」

「追い上げようと思ったのですが、前後のインパル勢とのバトルは、レースペースがこちらにメリットがある訳でもなく苦しい状態のままでレースを終えてしまいました。チーム全体として自分も含め、今週は、ピット作業などうまくまわらなかったと思います。残すは2大会、3レースとなり、有効ポイント制で2回落としていますが、ここから先大きなポイントを獲得すれば可能性があるので、立て直していきたいです」

#39 坪井翔

「公式練習の走り出しはセットアップも試行錯誤でフィーリングが良くなかったですが、セットアップを換えて行ったら良い方向に進んでいき手応えを感じ、最後のニュータイヤでトップタイムアップを出せたので良いクルマになっていると感じました。2回目の走行でも良くて、トップは狙えるパフォーマンスはできていたし自分もオートポリスは得意なので、自信を持っていけると思っていました」

「ただ練習は良くても、予選のQ2で失敗しこともこれまであったので、今回の予選は慎重に、そしてポールを獲れるように頑張りました。Q3はホンダ勢のタイムが速くトヨタ勢には厳しかったですが、どうにかトヨタのトップになれました。ポールに匹敵する速さはあったと思っていますので、決勝では予選ほど差はないと思っていました」

「決勝はスタートがうまく決まって3番手になって、前に出れば勝てると思えるほどクルマは良いフィーリングでした。前に近づけばダウンフォースが抜けるのでなかなか前に行けませんでしたが、後ろに付いていても余っている感じがするほど調子が良かったです、セーフティカーも入ってしまいましたが…」

「前回の菅生でダメだったウォームアップも課題として取り組んで、今回とても速くなっていて、ピットに入るのもそのままレースを引っ張るのもクルマのペースが良くどちらも自信がありました。ピットを選択しピットに入りピットアウトして行ったら、1コーナーを通過する頃から挙動がおかしくなり、立ち上がって加速をしたらますますおかしくなったので、第一ヘアピンでクルマを止めました。タイヤの状況から原因は調査しないとわかりませんが、調子が良いレースだったのでもったいなかったです」

「ドライのレースで速さが出て来ていることは、とてもポジティブに捉えています。このオートポリスでの寒い時間帯に良いセットも見つけられ、残りのレースにも活かせると思いますので、有効ポイント制で2レース落とし厳しくはなりましたが、自分ができる仕事、残りのレースを全部勝つつもりで頑張ります」

立川祐路監督

「石浦は昨日からクルマが満足いくような仕上がりになっていなくて、今日の予選も若干改善をしたものの苦しい展開になってしまいました。決勝のスタートも、集団のなかの難しい位置からのスタートとなりポジションダウンしてしまいました。ペース的にも辛い部分もあり、またピット作業でもロスがありと、レースウイークを通してうまく行かなかったです」

「坪井は予選も調子良かったし、Q3まできっちりと合わせてくれて、良いポジションからレースをスタートしました。スタートでポジションアップして、予定していた早めのピットストップも予定通りに進めることができました。クルマの調子も良く、優勝を狙える位置でレースをしていたと思います。しかし、肝心なピット作業で問題が出てしまい、リタイアせざるを得ないことになり坪井には非常に申し訳なかったと思います。失ったものが大変大きかったですね。それを取り戻すため、次の鈴鹿は頑張っていきたいと思います」

2020年スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
2020年スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
2020年スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
2020年スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
2020年スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 立川祐路監督(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
2020年スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 立川祐路監督(JMS P.MU/CERUMO・INGING)


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