落胆の結果となった第6戦モナコGPだったが、第7戦バルセロナ・カタルーニャGPでは4位入賞を果たしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。バルセロナでは苦戦していたセットアップをまとめ上げたものの、決勝ではライバルたちのペースが速く表彰台には届かなかった。F1スイス在住のF1ジャーナリスト、マチアス・ブルナーがモナコGP、バルセロナ・カタルーニャGPの週末を語る。
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カナダで好成績(キミ・アントネッリとルイス・ハミルトンに続く3位)をあげたマックス・フェルスタッペンは、グランプリレーシングの至宝、モナコの予選でも輝きを放った。ポールポジションを獲得した選手権リーダー、アントネッリとわずか1000分の43秒差でフロントロウにつけたのだ。
マックスは満足気だった。「金曜のセッションを終えたあと、もし予選で2位を獲らせてやるというオファーがあったら、もう大喜びで飛び付いただろうね。クルマが大きく進歩したのは確かだけど、キミにここまで近づけたことに自分でも驚いている」
だが、トップに迫れたのはそこまでだった。レースのスタートで、彼はグリッドからまともに発進することができず、リタイアを余儀なくされたのだ。まさに悪夢だった。フェルスタッペンは言う。「フォーメーションラップの時点で、エンジンの何かが正常に機能していないことに気づいていた。そして、レースが始まった瞬間に、パワーユニットが止まりそうになったんだ。何とか動き出すことはできたものの、フルパワーが得られない状態だったのでピットに戻ってクルマを止めた」
それから1週間後、新品のパワーユニットを与えられたにもかかわらず、マックスはすっかり弱気だった。「このバルセロナ・カタルーニャ・サーキットは、僕らに向いているコースではない。このクルマは高速コーナーと中速コーナーが苦手で、ここにはそうしたコーナーがたくさんあるからだ。フリープラクティスもあまりうまく行かなかった。アンダーステアだったりオーバーステアだったりで、クルマのバランスを良くしようとしても何ひとつ機能しないように思えた」
それでもなお、これまでにもレッドブル・レーシングがしばしばやってのけたように、チームとマックスは予選に向けて良いセットアップを探し当てた。「完璧に決まれば、3番手も狙えたんだ」と、フェルスタッペンは語っている。「金曜の段階ではコンマ5〜6秒は遅かったのに、予選ではそれがおよそコンマ3秒にまで縮まった。ただ、最後のアタックではスライドが大きくなり始めていたし、ターン10と11では僕のドライビングにわずかなミスがあった」
マックスは2016年にこのバルセロナでグランプリ初優勝を飾り、その後、22年、23年、24年にも勝った。しかし、今年のレースで勝利数を伸ばすのは難しいだろうと承知していた。「このサーキットの特性と暑さのせいで、タイヤのデグラデーションが勝敗を左右するレースになった。プラクティスでもロングランはあまり良くなかったから、いずれにしても期待はできない感じだった」
フェルスタッペンは大胆なレース戦略を選び、ソフトタイヤでスタートした。だが、それでもクルマの競争力が足りないことは、すぐに明白になった。ジョージ・ラッセルとアントネッリのメルセデス、ルイス・ハミルトンのフェラーリ、ランド・ノリスのマクラーレンとは対等に戦えなかったのだ。
堅実なドライブで4位に入ったマックスは、レース後にこう述べた。「ただ単純に遅すぎて、孤独なレースになった。どのスティントでも、タイヤのコンパウンドが何であろうと、1周ごとにタイムを失っていた。少なくとも僕らのクルマでは、どのコンパウンドも機能してくれなかった。だけど、そうなった最大の理由は、僕らのクルマの速さが十分ではなかったからじゃないかな」
そして、彼はフェラーリ移籍後の初優勝をあげた旧敵ハミルトンに、こんなメッセージを送っている。「僕が見た限りでは、今日のルイスはものすごく速かった。そのチームに加わってから初めての優勝は、いつだって特別なものだ。彼のように、過去に数多くの勝利をあげていたとしてもね。彼にとって最高の瞬間だったに違いないよ」

