メルセデスはF1第7戦カナダGPに2種類のリヤウイングを持ち込んだ。ひとつはオーソドックスなタイプ(下写真)で、メインプレーン〜フラップの深い角度からダウンフォースを重視していることが窺える。もうひとつはスプーン型(トップ写真)で、中央部は深く、両サイドは浅いのが特徴。スプーン型のリヤウイングはモンツァでも見られる仕様で、ある程度のダウンフォースを確保しながら、ドラッグを抑えたい場合に投入される。

メルセデスW07

 エンジンカウルの陰に隠れるため、リヤウイング中央寄りは翼端板寄りほどクリーンかつスピードのある空気は流れてこない。だから、見た目の角度ほどにはダウンフォースを発生しないし、裏腹の関係にあるドラッグも発生しない。対照的に、翼端板寄りはスピードのある空気が豊富に流れるので、角度は浅くても相応のダウンフォースを発生する。このエリアを浅くしたほうが、ドラッグ軽減効果は大きい。そのバランスをカナダのようなコースに合わせて最適化したのがスプーン型なのだろう。

 チームは、オーソドックスなタイプとスプーン型を比較し、どちらがラップタイム短縮に効果があるかデータを検証したうえで、ドライバーのフィーリングを加味し、予選〜決勝レースに投入する仕様を決めていくことになる。カナダではルイス・ハミルトン、ニコ・ロズベルグともに、予選〜決勝ではオーソドックスなタイプを使っていた。

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