■燃料サプライヤーの現場での取り組み

 潤滑油の性能は、F1エンジンの回転数全域での出力、効率、信頼性に大きな影響を及ぼしうる。それゆえに、サプライヤーのエンジニアは常にチームに帯同し、ピットガレージに専用の研究室を設けている。

 そこで彼らは、燃料とオイルのルールへの適合性を確認し、自社製品の性能をモニタリングし、チームがどの仕様を用いるべきかを決めるにあたって助言を行い、場合によってはトラブルの可能性をそれが実際に起きる前に発見したりもする。

 レースの現場でこなすべき仕事は多い。燃料は各グランプリのサーキットに直接搬送されるため、まずエンジニアたちは、届いた燃料に汚染や劣化がなく、FIAの検査に合格できるものであることを確認しなければならない。

 彼らは、ガスクロマトグラフィー装置を用いて燃料を分析し、FIAが保管しているサンプルと分子組成が一致することを確かめる。ひとつのグランプリの週末だけで、およそ40点のサンプルが検査される。

 サプライヤーのエンジニアたちがサーキットでチェックするのは、燃料だけではない。V6ハイブリッド・パワーユニットとギヤボックスを潤滑するオイルについても、様々な検査やテストが行われている。

 たとえば、シェルは「回転ディスク電極可視光分光撮像装置」(略称RDEOES)を用いて、潤滑油に微細な金属片の混入がないか調べている。これによって、過大な摩耗やトラブルの予兆を察知できるからだ。

 また、新しい空力レギュレーションは、潤滑油のサプライヤーにも課題を突きつけることになる。コーナリング速度が上がるため、クルマのあらゆる部分に加わる横Gが大きくなり、オイルの循環にも影響を及ぼす可能性があるのだ。もしオイルが各部に行き届かなくなれば、潤滑を必要とするコンポーネントにとって致命的であることは言うまでもない。

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