グッドイヤー、WEC開幕戦シルバーストンに参戦
WECへの復帰の舞台は、次戦、富士スピードウェイへ
ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー(以下 グッドイヤー)は、シルバーストン開幕戦に参戦し、FIA世界耐久選手権(WEC)への歴史的なカムバックを遂げました。次戦日本ラウンドの富士スピードウェイは、予測できない天候で知られ、特にトラクションが鍵となるサーキットです。
グッドイヤーのタイヤは、LMP2クラスのイオタ・スポーツ、ジャッキー・チェン・DCレーシング、ハイクラス・レーシングの3チームに選ばれました。
600馬力、4.2リットル、V8エンジンを搭載するル・マンプロトタイプ・カテゴリーは、WECのなかでもっとも競争が激しく、タイヤメーカー間の戦いに注目が集まる唯一のクラスといえます。
9月1日にシルバーストンで開催されたグッドイヤーの復帰レースでは、ホー・ピン・タン、ガブリエル・オーブリー、ウィル・スティーブンスをドライバーに採用したジャッキー・チェン・DCレーシング・チームが、安定しない天候のなか、力強い走りをみせクラス4位でフィニッシュしました。
富士スピードウェイは、1970年代および80年代にはF1やスポーツカー世界選手権を開催、2000年代にはFIA(国際自動車連盟)の“グレード1”サーキットとして生まれ変わりました。
この歴史的なリニューアルによって長いファイナルコーナーに代わり、厳しいカーブを備えた最終セクターが誕生するなど大きな変化が生じました。ピットレーンに待機するタイヤやシャーシのエンジニアにとってもセットアップが課題となり、セットアップこそが優勝に向けての戦略における鍵となります。
●マイク・マックレガー、セールス&技術サポートマネージャーのコメント
「シルバーストンでは当社が投入した最新のタイヤすべてに将来性があることが明らかになりましたが、今回はギアをもっとあげていきます。富士は、再改修が行われたシルバーストンと大きな違いが主にふたつあります」
「ひとつは、タイヤの摩耗が激しい路面であること。もうひとつは、最終セクターが他のサーキットと大きく異なることです。コーナーの多くがタイトなため、急ブレーキが必要となりますが、出口では強いトラクションも必要となります」
「一方、サーキットの残りの走路は、直線1.5kmを含む高速走行となります。このため、チームとしては直線における高速走行時の低ダウンフォースとコーナーからの立ち上がりでのトラクションを保つセットアップの両方に合わせた調整が必要となります」
「レースで見込まれる長いスティントの最初から最後まで良いペースを保つには、グッドイヤーによるセットアップのサポートが不可欠となるでしょう」
富士では、レースの冒頭からフィニッシュまでダブルスティントとなり、およそ半分のピットストップではタイヤ交換が不要になると予想されます。そのために、高い耐久性と一貫性を持った性能が重要になってきます。