■福住仁嶺(Kids com Team KCMG) 左フロントタイヤが脱落
11番手からスタートし、真っ先にピットストップを済ませる作戦に出た福住。
「1周目ピットインするか引っ張るかをずっと悩んでいましたけど、状況的にリスクを取っても良いだろうということで、1周目に入りました。翌周に入ったイゴール(・オオムラ・フラガ)の前に出られたので、実質(ピットストップを終えたメンバーの中では)一番前で走れたので、そこからタイヤの摩耗がどうなるのか読めない状況でした」と、レース前半の状況を振り返った。
その後、7周目にピットインした岩佐歩夢(TEAM MUGEN)とポジション争いをするが前に出ることはできず。そのまま周回を重ねていた12周目の300Rで左フロントタイヤが外れてコースオフを喫した。
「岩佐選手を抜こうとした時にタイヤを痛めつけて、苦しくなったんですけど、そこから諦めずに走ろうと思ったら、前触れもなく突然左フロントが外れちゃいました」と福住。なお原因については取材時点では不明とのことで、調査中だという。
■野中誠太(KDDI TGMGP TGR-DC) 左フロントタイヤが脱落
福住と同じく左フロントタイヤの脱落で戦線離脱となった野中誠太(KDDI TGMGP TGR-DC)だが、朝の予選Q1Bグループに出走するも、チーム側のオペレーションミスで制限時間内にコントロールラインを通過できず、タイムアタックができないままセッションを終えていた。
「エンジニアの時間設定の部分でミステイクがあって、最後のアタックに間に合いませんでした。4~5秒くらい足りませんでした」と悔しそうに語る野中。
後方からのスタートと、今週末は全体的にペース不足に悩まされているなかで周回を重ねていたが、17周目の300Rで左フロントタイヤに違和感を感じダンロップコーナーでのブレーキング時に外れたという。
「1スティント目でタイヤ交換する前の状態でした。急に左フロントが外れた感じです。300Rでちょっとフロントが抜けていって、Bコーナー(ダンロップコーナー)のブレーキングでタイヤが外れかけて、まっすぐ行きました。それまでは前兆というか症状は何もなかったです」と野中。
平良響に代わり、後半戦の29号車シートを任された野中だが、2日続けて不本意な結果で終了。だが、「最初のレースですし、これからもレースは続くので、腐らずに頑張りたいなと思います」と前を向こうとしていた。
■イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING) SC中の追突でペナルティ
7番手からスタートしたフラガは、2周目にタイヤ交換を済ませる作戦に出たが、2スティント目の感触が芳しくなかったという。
「なるべくクリーンエアで走りたいと思って、2周目にピットインしましたが、福住選手の前に出られませんでした。なんかよく分からないですけど、リヤタイヤがズルズルになりました」
レース中盤にセーフティカーが導入され、7番手で再開の時を待っていたフラガ。しかしリスタート直前、大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)と加速タイミングが合わず接触。フロントウイングを破損し緊急ピットインを余儀なくされた。のちに、この接触に対して10秒加算のペナルティが与えられている。
この時の状況については「GRスープラコーナーを曲がっているところで起きたんですけど、39号車の前のクルマとはスペースが空いていました。ちょうどレースが再開されるタイミングというで、前のクルマも加速とブレーキを繰り返している状況でした」とフラガ。
「『(前との)スペースもあるし』と思って、加速しようとしたら向こう(大湯)が加速しなくて、避けようとしたけどフロントウイングと右リヤタイヤが当たってしまった感じでした」と語った。
これで勝負権を失ったフラガだが、思わぬ発見があったとのこと。
「フロントノーズを変えたタイミングで1スティント目に履いていたタイヤに戻したら、よく分からないけどクルマのフィーリングも良くてペースも速かったです。なんでそういうことが起きたのか……データが残っていると思うので、しっかりと分析して次に活かせられれば、パフォーマンスは上げられるかなと思います」と、前向きに捉えていた。



