F1ドライバー出身国が“ベスト20”に7カ国も入っている。1998年日本GPがシューマッハー対ハッキネンの決戦となったとき、ある取材でフィンランド大使館の方々が「総出で鈴鹿に応援に行く」と聞いた。総出といってもたしか20人くらい。在日フィンランド人にも声をかけたようだが、客席の国内多数“ミカ・ファン”に埋もれまったく目立たなかった。

 モビリティランドとしてまず、いまからドライバー出身国(現在15カ国)の大使館や領事館などに外務大臣を通じアプローチ。正式な招待状を大使に送り、同時に各国“観光局・部署”に2019年10月13日『第31回・日本GP』のPRキャンペーンを打診してはどうだろう。

 秋の鈴鹿周辺にいくつ観光名所が存在するか、僕はサーキットしか知らないが、ネットなどで話題のひそかな人気スポットも点在しているかもしれない。

 近鉄を利用すれば大阪、京都、奈良、名古屋はすぐ近く、クルマ移動も高速でスイスイ移動できる。鈴鹿の立地条件やアクセスはとてもいい。なんといっても秋の観光シーズンに、母国のF1ヒーローたちがワールド・イベントにそろうのだから……。

 いまこそ“YOUたち”を集客のメイン・ターゲットにしてはいかが。ついでに加えるなら、関空、中部国際空港からの鈴鹿直行シャトルバスを準備。これは2007年富士スピードウェイ開催時に、鉄道(御殿場線乗り換え)や道路(こみいった高速ルート)を使うのではなく、東京からなら御殿場インター行きの”高速バス“が簡単でいちばん便利と知ったから。

 海外からの観光客でも鈴鹿直行シャトルバスであれば迷わず鈴鹿へ行くことができるし、ビジネスホテルじゃない民泊に彼らはもう慣れているのだから……。

 皆さんも感じていると思う。どの国のGPもオランダ人のオレンジがひときわ目立つ。昨年痛感した。鈴鹿は世界でいちばんオランダ人ファンのいないGPだった。マックス・フェルスタッペンは2016年2位、2017年も2位、『ドライバー・オブ・ザ・デイ』を連続受賞している。でも花火も煙幕もなくて拍手のみ……。

 レッドブル・ホンダ国内初陣(凱旋レース?)になるはずの史上1014戦目の日本GP。荒っぽいがノリはいいオランダのF1“YOUたち”を西コースの席にまとめれば、お行儀のいい国内ファンも安全・安心してホンダのエースたるフェルスタッペンを応援できる。いまからなら遅くはない。お国柄の“応援コンテストGP”なんかもおもしろそう、さすがにオランダに日本は負けるだろうが……。

PS:余談です。僕が初めて海外旅行にひとりで取材に行ったのが45年前のオランダGP。すっかり圧倒され小さくなっていました。

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