■メルセデス-AMG・ペトロナスF1チーム
バルテリ・ボッタス 予選=2番手
予選にはとても満足している。特に今日は、Q3での2回目のアタックラップがいい感触だった。その走行でミスを犯したとは思っていないから、ルイスとの差がどこにあったのかは定かでない。これからデータを見てみる必要がある。
とはいえポールを逃したことをそれほど気にしてはいない。スパでは2番手や3番手スタートが有利になる可能性があるんだ。1周目にトウ(スリップストリーム)を使ってターン5の入口で先頭を走るマシンを追い抜くことが可能だという例が、実際にあるからね。
明日、いい結果を目指して戦うチャンスに恵まれることを願っている。エキサイティングなレースになるといいね。
ルイス・ハミルトン 予選=1番手
今日のような日にポールを獲ることができたことに心から感謝する。今朝起きるなり、チャドウィック・ボーズマンのとても悲しいニュースを知った。とても謙虚な人物である彼は、黒人のアイコン的な役をいくつか演じてきた。
子供のころの僕は、スーパーマンになりたかった。今の時代、黒人の若者たちにとって、自分たちと同じ見た目の、尊敬するスーパーヒーローが存在することはとても大事なことだ。
心に重くのしかかるものを抱えているとき、ベストのパフォーマンスを発揮するのは簡単なことではない。ネガティブなことを振り払って、並外れたものに導いていくのは、正直言ってとても難しい作業だ。だがチャドウィックはそれが可能であることを示してきた。
F1キャリアのなかでたくさんのラップを走ってきたが、今日のQ3での2周はほぼ完璧だった。走行中、外から顔は見えないだろうけど、ヘルメットのなかで、僕は笑顔だった。このコースはただただ素晴らしい。そこを限界ぎりぎりで走ることができた。
僕らは早めにコースに出て行って、前があいている状態で走ることを決めた。トウを得ようとしても、ブロックされたり、イエローフラッグが出たりすれば、台無しになってしまうからね。間違いなく正しい判断だったと思う。
明日は大変なレースが待ち受けている。レッドブル勢は金曜のロングランが好調だったようだ。でも今日はこのポールをチャドウィックに捧げることができて光栄だ。彼は僕にインスピレーションを与えてくれる存在だった。彼のご家族に対してお悔やみを申し上げたい。
