──角田選手はこれまで何回かテストをしていますが、初めてのF1への順応ぶりは?
山本MD:これまでの新人ではできなかったほど、多くの機会を与えてもらった。彼もそれによく応えて、トスト代表がいうには「走るたびに学んでいるし、技術的なフィードバックも非常にいい」と。それを踏まえて今日からのテストはライバルたちと一緒に走るという意味で、非常に重要な3日間になると思っています。
──角田選手にはどんな期待をしていますか。
山本MD:日本の若い子供たちに夢を与えるような、そんな存在になって欲しいですね。
──ホンダ最後となる今季は、今までになく準備がしっかりできているという手応えですか。
山本MD:これは浅木(泰昭/ホンダF1のPU開発総責任者)も同じ思いだと思いますが、開発をいったん止めたために、ちょっと(開発の)タイムラグがある。それが彼らにとっては非常に痛手で、開幕前の今回のテストできっちり準備ができれば、そこでようやく順調な滑り出しと言えると思います。
ただメルセデスをはじめ、ライバルたちも速くなっている。去年の反省はやはり、開幕3戦で大きなポイントが獲れなかったことですね。その意味で序盤をきっちり乗り越えることができれば、初めて準備万端だったと言えると思います。
──それぐらい攻めの開発をしたとも言える?
山本MD:そうですね。パワーをしっかり上げて、信頼性も補いながらやってる。今までのスペックでは、まず信頼性ありきで、そこからパワーを上げていった。今回はICEの燃焼室でいいものを見つけたようで、パワーも上がっているようです。あとは開幕までにどこまで信頼性を確立できるかですね。