今年のル・マン24時間、トップカテゴリーのLMP1クラスに出場したはトヨタのハイブリッド2台と、プライベーターが走らせるプロトタイプが8台だった。

 優勝車と2位マシンの差は2ラップ。2位と3位の差は10ラップもあった。それに対してIMSAシリーズの今年の開幕戦デイトナ24時間では、トップ3が同一周回。1、2位はキャデラックDPiで、3位はプライベーターの走らせたLMP2カーだった。

 どちらのレースが見て楽しめるものだったかは明らかだろう。レースに求めるのが先端技術のみという人たちは、ル・マンの方がおもしろいと感ずるのだろうが、競争の存在しないレースほどつまらないものはない。

 WEC/ル・マン24時間を運営するACOフランス西部自動車クラブとFIAは今年のル・マン開催期間中に2020年からのマシン・レギュレーションの外郭を発表した。中身はプロトタイプ、外観は市販車というものだが、果たして何メーカーが出場するのだろうか?

 すでに4メーカーが競い合っているDPiをル・マンのトップカテゴリーとして採用するのでは駄目なのだろうか?

 アメリカでは、そうなることに対して淡い期待が抱かれていた。ファン・パブロ・モントーヤのル・マン初出場もそうした事情に備えてのものだった。しかし、ル・マンはアメリカの期待に背を向けた。

 なぜか? それは彼らが今も“世界の自動車メーカーなら参加するための費用には糸目をつけない”と信じて疑わないからだ。それだけの価値がレース、特に“自分たちのル・マンというレースにはある”と信じている。

■ファンを惹きつけるレースでなければ未来はない

メーカーワークスとしてただ1社LMP1に残ったトヨタ
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