■アストンマーティン・レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=2位
(終盤の)ソフトタイヤに交換するためのピットストップは行うべきではなかったのではないか、ピットに入らなければ勝てたのではないか、そう皆が尋ねたくなる気持ちは分かる。でも、あれができたかも、ああなったかも、そうなったに違いない、というのはすべて仮定の話だ。後になってからそういう問いかけをするのは簡単なことだ。僕は何も後悔していない。終盤、ファステストラップ狙いでピットインしたのは正しい判断だったと信じている。
僕らは正しいことをした。僕のタイヤもパンクしたかもしれない。今のF1ではこういう出来事はめったに起こらないから、予想しようがない。
結局のところ、メルセデスは僕らよりも速かったから、彼らは勝者にふさわしい。ルイスはラッキーだったと言っている人もいるけれど、彼はトップを走っていてタイヤがパンクしたのだから、不運だったんだ。それはボッタスも同じだよ。
レースの前には僕らに可能な最大の結果は3位だと思っていたから、2位でフィニッシュできてうれしい。今回も大量にポイントを獲得することができた。レース中、僕はメルセデスから毎周0.4秒か0.5秒ぐらい遅かった。後ろのグループよりは1秒速かったので、ほとんどずっと単独走行だった。(退屈だったから)思わずエンジニアに対して「水分補給を忘れずに」とアドバイスしたぐらいだ(笑)。あとは、羊の数を数えたりね。
来週はタイヤチョイスが変更されるから、それが戦略に影響するだろう。メルセデスとのペース差については現実的に考えているが、今日のように彼らにプレッシャーをかけ続けていくよ。
(レース後の会見で語り)残り10周ぐらいの時点で、タイヤの状態が悪くて、無線で「右フロントがあまりよくない」と伝えていた。その後バルテリのタイヤがパンクしたから、僕は無線で自分も戻ると伝え、チームは僕をピットに入れて、ファステストラップを狙うことにした。そしたら、ルイスもついてないことにタイヤがパンクしたんだ。
僕らはラッキーでもあり、アンラッキーでもあった。バルテリのパンクでひとつ上に上がれたのだからラッキーでもある。だから全然がっかりなんかしていない。2位が確実になった後、新品タイヤに履き替えたのは、自分のタイヤがどうなるか確信が持てなかったからだ。だから念のためにピットに入った。
僕のタイヤがパンクをする可能性もあった。そうしたら失うものはかなり大きかっただろう。誰がルイスがパンクに見舞われると予想できただろう。こんなことはめったにない。僕は一切後悔していないし、自分たちは正しいことをしたと確信している。全然がっかりなんかしていないよ。2位になれてすごくハッピーだ。普通なら3位だったのだから。
(来週同じシルバーストンで開催される70周年記念GPでメルセデスとの差を縮められると思うかと聞かれ)普通に考えればそれは無理だね。差が大きすぎる。0.1秒や0.15秒ぐらいなら見つけられるかもしれないけど、それでは全く近づけない。頑張ってはみるけれど、今の段階では難しい。現実的にならなければ。夢を見たり希望を持ったりしてもいいけれど、現実的に物事を見て、どうやって前に進むかを考えることの方が重要だ。チャンスを夢見ているだけでは何も起こらない。これからも努力し続けるだけだ。
