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F1 ニュース

投稿日: 2021.04.02 12:12
更新日: 2021.04.02 12:16

英国人ライターのF1ルーキーペア観察日記/バーレーン編:惨憺たるデビュー戦。マゼピンが示した自分への強い怒り

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F1 | 英国人ライターのF1ルーキーペア観察日記/バーレーン編:惨憺たるデビュー戦。マゼピンが示した自分への強い怒り

 3回スピンを喫してしまったマゼピンにとって、決勝で重要なのは、問題を避けて走り続け、たくさんの経験を積むことだったはずだ。ところがマゼピンはその目標を達成することに完全に失敗した。ターン2を立ち上がった時点で隊列の最後尾を走っていたマゼピンは、コースオフしてアウト側のバリアにクラッシュ、わずか数百メートルでレースを終えた。土日の2日間で4回目のスピンだ。

2021年F1第1戦バーレーンGP ニキータ・マゼピン(ハース)がクラッシュ
2021年F1第1戦バーレーンGP ニキータ・マゼピン(ハース)がクラッシュ

「単純な話で、僕がミスをしたんだ」とマゼピンはレース後に話した。

「タイヤが冷えていた時に縁石に乗り、そこでスロットルをあけすぎてスピンした。完全に僕のミスだ。チームには本当に申し訳なく思っている。彼らにふさわしいのは、もっとずっといい結果だった。今、自分にものすごく腹を立てている……」

 その怒りは偽りのないものだった。チーム代表ギュンター・シュタイナーは、わずか2コーナーで2台のうち1台がダメージを負ったのを見て失望しつつも、「マゼピンはひどく自分を責めていた」と、レース後の彼の様子を明かした。

2021年F1第1戦バーレーンGP リタイアしたニキータ・マゼピン(ハース)
2021年F1第1戦バーレーンGP リタイアしたニキータ・マゼピン(ハース)

 マゼピンが悲惨な形でデビュー戦を終えたのに対し、シューマッハーは極めてスムーズな週末を送った。チームメイトを予選で上回り、決勝スタートもきっちりと決めた。ただ、セーフティカーピリオドの後、シューマッハーもスピンを喫した。

 スタート直後とリスタート直後、ふたりがそれぞれスピンをしたことから見て、ハースのマシンが乗りづらいものであることは明らかだ。だが、シューマッハーが犯したミスはその一度きりで、その後はレースを走り続けて完走し、貴重な走行経験を積んだ。

2021年F1第1戦バーレーンGP 決勝前にFIA会長ジャン・トッドと会話をかわすミック・シューマッハー(ハース)
2021年F1第1戦バーレーンGP 決勝前にFIA会長ジャン・トッドと会話をかわすミック・シューマッハー(ハース)

 シュタイナー代表は、シューマッハーがスティントごとに進歩を遂げていったこと、デビューグランプリを通して学んだ、その姿勢について、感心したという

 バーレーンGPで、ハースのルーキーのひとりは有意義な経験を積み、明るい兆候が見えた。もうひとりはルーキーならではのミスを多数犯し、マシンを壊した。代えのパーツを用意しなければならないハースにとって、次のイモラ戦まで3週間あるのはせめてもの慰めというべきか。

2021年F1第1戦バーレーンGP ミック・シューマッハー(ハース)
2021年F1第1戦バーレーンGP ミック・シューマッハー(ハース)


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