S-GT2026 rd1 Okayama QF
LMcorsa REPORT
#60 Syntium LMcorsa LC500 GT
路気温の上昇によりコンディションは良くなかったが
予選Q1を河野選手がトップで通過し、予選Q2で吉本選手が6位を獲得
表彰台が見えるポジションから決勝レースを迎える
3月に行なわれた2回の公式テストを経て開幕することとなった「2026 AUTOBACS SUPER GT」。今シーズンも海外戦を含めた8戦で争われる予定だったが、3月に発生したイラン攻撃を発端とした中東情勢の悪化などの不確実な要素が重なり、6月に予定されていたマレーシア戦が延期された。そのため今シーズンは全7戦で競われることとなった。
LMcorsaは昨シーズンに、4年にわたって使用したGR Supra GTからLEXUS LC500 GTへとマシンをスイッチ。移行初年度は試行錯誤が続いたものの、シーズン後半にはパフォーマンスを大きく引き上げ、第6戦のスポーツランドSUGOでは4年ぶりの勝利を飾った。LC500 GTで2年目を迎える今季は、オフシーズンからポテンシャルを高め、2回の公式テストともに上位タイムを記録。マシンの性能を着実に引き出していることが確認された。
今シーズンの車両規定ではLC500 GTのBoP(性能調整)が見直され、1250kgの車両重量に75kgのBoPウエイト積み、合計で1325kg。昨年よりも25kg重くなっているが、エンジンへの吸入空気を調整するリストリクターの系が大きくなり、車重は増えた分エンジン出力が向上している。また、最低地上高が今季から40mmに規定され、昨年に比べると車高が高くなっている。
さて、開幕戦の『Okayama GT 300km RACE』は、4月11日(土)に公式練習と予選、翌12日(日)に300kmの決勝レースが行なわれるスケジュールとなる。
レースウィーク前日の10日(金)は午前中から雨に見舞われ、設営は不安定なコンディションのなかで進められた。しかし11日は一転して朝から好天に恵まれ、公式練習がスタートした9時30分の時点で気温16℃、路面温度27℃と、ドライコンディションでの走行となった。
セッション開始とともにGT500、GT300の各車が一斉にコースインするなか、LMcorsaのLC500 GTはピットで待機。路面コンディションの変化を見極めたうえで、9時50分に吉本大樹選手をコースへ送り出した。4周目には早くも1分26秒871を記録し、この時点でのベストタイムをマーク。6周を終えたところでピットに戻り、続いて河野駿佑選手へと交代した。その後は車両バランスやタイヤの摩耗状況を確認しながら走行を重ね、セッション後半には再び吉本選手がステアリングを握る。FCY(フルコースイエロー)訓練を挟みつつロングランのデータ収集も実施し、レースを見据えたプログラムを消化した。
最終的に39周を走行し、ベストタイムはGT300クラス29台中9番手。上位争いを狙える位置で予選に臨むこととなった。
<気象データ>
気温:25℃、路面温度:34℃(予選Q1時)
<予選>
午後になっても岡山国際サーキットには強い日差しが照り付け、予選開始時の気温は25℃まで上がった。
GT300クラスの予選Q1は今シーズンも2組に分けられて争われ、LMcorsaはB組に振り分けられる。10分間のセッションが始まると、予選Q1を担当した河野選手は残り8分30秒のタイミングでコースイン。アウトラップから3周を使ってタイヤとブレーキに熱を入れていく。しかし、ここで♯20 RC F GT3がコース上でストップしたため赤旗が提示され、セッションは一時中断となった。約6分間の中断を経て、残り6分で予選は再開。河野選手は改めてコースへ向かうと、アウトラップとその翌周で確実にタイヤのグリップを引き出し、計測6周目でアタックへ入った。するとセクター1、セクター3で全体ベストタイムをマーク。各セクターをミスなくまとめ上げた河野選手は1分25秒576を記録し、タイミングモニターの最上位に名前を刻む。最後までこのタイムは塗り替えられることなく、予選Q1のB組をトップで通過。LC500 GTの速さを開幕戦から証明する結果となった。
GT300クラス、GT500クラスともに予選Q1で中断が発生した影響により、スケジュールは変更され、予選Q2は当初予定から約20分遅れの15時14分にスタートした。18台のマシンによってポールポジションを競った予選Q2では、LC500 GTに吉本大樹選手が乗り込む。セッション開始後、アウトラップから3周をウォームアップに充て、タイヤとブレーキのコンディションを丁寧に整えていく。迎えた4周目に吉本選手はアタックを行なう。セクター1では全体ベストタイムを示す赤字がタイミングモニターに表示されたが、続くセクター2のアトウッドコーナーでややタイムロス。その後は挽回して1周をまとめ上げ、1分25秒320を記録。さらにタイムアップを図るために計測6周目に再度のアタックに入ったが、タイヤのパフォーマンスはピークを過ぎておりタイム更新には至らなかった。
最終的な順位は6位。それでも岡山国際サーキットの予選でこのポジションを獲得したのは、GR Supra GTを投入した2021年以来となる。LC500 GTの熟成が進んでいることを示す結果となり、明日の決勝レースに向けて大きな弾みをつける予選となった。
<吉本大樹選手>
公式練習では、1ヶ月前の岡山国際サーキットでのテストから気温と路面温度が大幅に上がっているので、別モノのマシンに感じました。その中で予選や決勝レースを想定したテストメニューを消化していきましたが、ロングランのペースが厳しく良い内容とは言えませんでした」
「担当した予選Q2もQ1と同じようなウォームアップでアタックラップに入り、セクター1は非常に良い感触でしたが、アトウッドコーナーのブレーキングでややロスしてしまいました。それがなければもう少し上位のポジションを得られていたはずです。決勝レースは、ペースが厳しそうですが粘って上位に入りたいです」
<河野駿佑選手>
「公式練習は吉本選手がアタックした後に乗ったのですが、コンディションの影響で全体的にグリップ感が薄かったです。それでも想定していたメニューはしっかりと消化し、予選と決勝レースへの改善点は見つけられたと思っています」
「予選はQ1で走り、3周のウォームアップ後にアタックする計画でしたが赤旗によって中断しました。再開後はタイヤのグリップが出るか不安でしたが、ミスなくアタックできました。結果はB組のトップで、LC500 GTのパフォーマンスを引き出せました。決勝レースはライバルに対して遅れを取っていそうですが、ピットワークなども含めてチームワークで戦っていきます」

