#8 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT
■Q1で大津選手がクラッシュ、赤旗中断で決勝は最後尾スタート
いよいよ開幕を迎えた2026年シーズンのSUPER GT。今年はHRCとの協力体制を築き、チーム名をTeam HRC ARTA MUGENに変更し、チャンピオンを目指して行く。監督に鈴木亜久里、第1ドライバーは先日行われたSUPER FORMULAで見事2連勝し、勢いのある太田格之進選手だ。第2ドライバーは16号車から8号車に移り、速さとセッティング能力に長けた大津弘樹選手という最強のコンビで今シーズンを戦って行く。
今朝の岡山は晴天だが、春というより初夏を思わせる気温のなか、午前のフリー走行が始まった。走行メニューを消化しながらセッティングを進めていったが、なかなか思うような方向に車のセットアップが決まらなかった。
順位は9番手だったが、トップとの差は思ったほど大きく無かった。
今年最初の予選は大津弘樹選手がQ1を担当。タイヤに熱を入れたあとアタックラップに入って行った。渾身のアタックで上位を狙ったが、マイクナイトコーナーでコントロールを失いコースアウトしてしまった。
止まり切ることができず、バリアに追突、車両の前方部が破損してしまった。走行をすることはできず、ここで赤旗中断。赤旗の原因を作ってしまったため、明日の決勝は最後尾からのスタートとなる。
明日の決勝までに車を修復し、最後尾から追い上げのレースを展開して行きたい。
●鈴木亜久里監督のコメント
「フリー走行から車のバランスがあまり良く無かったね。クラッシュは残念だけど、大津に怪我が無かったのは良かった。メカニック達は大変だけど、決勝までに車を修復して、何とか戦って1ポイントでも多く獲りたいね」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「午前中のポジションはそれほど良く無かったのですが、タイムを見るとそれほど差は開いていなかったので、予選に向けてアジャストすれば充分戦えると思っていました。しかし、残念ながらコースアウト、クラッシュしてしまいました。明日までに修復して明日のレースで頑張りたいと思います」
●太田格之進選手のコメント
「まずは大津さんに怪我が無かったことが良かったと思います。公式練習のフィーリングがそこまで良くなかったなかで立て直そうとしたんですけど、色々な要因があってクラッシュしてしまったので車両を含め、チーム全体で原因を突き止めて明日につなげたいと思っています。メカさんがこれから頑張って直してくれると思うので、彼らにエールを送りたいと思います」
●大津弘樹選手のコメント
「フリー走行からあまり調子が良いとは言えませんでした。そこからQ1に向けて車を変えて行きました。アタックは2周できると思っていたので1周目からプッシュして行きました。クラッシュしてしまったマイクナイトコーナーで車が跳ねてしまい、自分のコントロールの範疇を超えてしまいコースをはみ出してクラッシュしてしまいました。チームの皆には本当に申し訳ない気持ちです。明日は最後尾からのスタートになりますが、しっかりと追い上げてポイントを獲得できるようなレースをしたいと思います」
■メカニックの懸命の努力でマシン修復、課題も見え次戦に向けて努力を
予選でフロント部分を破損してしまった#8 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GTだったが、メカニックの懸命な修復により何とか走れる状態となった。
フリー走行では問題なく走行できることが確認できたが、何とかポイント圏内まで順位を上げてチェッカーを受けたい。
スタートドライバーは大津弘樹選手。グリッドから無線で車両を修復してくれたスタッフ全員に対し、労いの言葉と、決意を語ってスタートを切った。スタート後の数周は後方から様子を見ながらチャンスを待った。
前車のペナルティストップもあり、5周目には順位を12番手まで上げる。11周目には11番手、12周目にはポイント圏内の10番手まで順位を上げた。ペースも良く、車のバランスは良さそうだ。
29周目までは順位の変動は無かったが、その頃からルーティンのピットインが始まり、38周目までにトップに立つ。大津選手はルーティンのピットインを目一杯引っ張り、ここで前車との差を詰めていく作戦を取った。
43周目にピットインを行い、太田格之進選手に交代。思った以上に給油に時間がかかってしまい、13番手でコースに復帰した。太田選手のペースは速く、立て続けに1分22秒台のタイムを出し、49周目には12番手に順位を上げて行く。なかなか11番手の車を抜けずにいたが、62周目に何とか抜いてポジション圏内の10番手の車を追って行った。
太田選手のペースは良く、70周目には10番手の背後まで迫ってきた。9番手まで団子状態で、チャンスがあれば9番手まで順位を上げられる。
混戦のなか、76周目には背後にトップ車両が迫ってきていた。ペース自体はトップ車両と遜色なかったが、ブルーフラッグが振られ、ここで周回遅れになってしまう。10番手の車両の背後まで迫ったが、チェッカーフラッグが振られ、11位で開幕戦を終えた。
●鈴木亜久里監督のコメント
「まずは車をしっかり直してくれたメカニックとスタッフに感謝だね。色々な心配事もあったけど、レースペースも良くて、車がしっかりと直っていることが確認できたね。今回のレースで課題も見えてきたので、次回のレースに生かせるように頑張ります」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「トップはまだ見えませんが、ペースは思った以上に良かったので、やはりスタートポジションが残念でしたね。しかしながら、トップはまだまだ速いので次、頑張りたいと思います」
●太田格之進選手のコメント
「スタートで大津さんが自分に変わるまでポジション上げてくれて、ピットインのタイミングをなるべく遅らせる作戦を取りました。ペースも良かったので前の車を追い抜けると思っていましたが、混戦のなかで抜き切る力が足りなくて、11位という悔しい結果になりましたが、ポジティブなところもあったので、次頑張りたいと思います」
●大津弘樹選手のコメント
「スタートしてから自力で追い抜くことができて、10番手か9番手くらいで走っている頃に、周りがミニマムの周回数でピットインを行ったので、順位がどんどん上がったのだと思いますが、ボクも燃費を気にしながら走っていたのでペースも良くありませんでした。途中で作戦を変更して、燃料もタイヤも使ってペースを上げました。当然、燃費は悪くなり、その分、給油時間も長くなってしまい、結果、太田がコースに出た時にはポジションも下がってしまいました。そこからの太田の追い上げは凄かったのですが、ポイントまで届きませんでした。昨日、クラッシュしてしまったところからレースに向けて改善点は多かったと思いますし、今回のレースで色々とトライできたこともあるので、次につながるレースができたと思っています」
#16 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT
■野尻選手と佐藤蓮選手の新コンビで決勝は6番手から
2026年シーズンはすでに発表されているとおり、今年は土屋圭市が16号車の監督として指揮を執ることになった。久しぶりに監督に復帰した指揮官の采配が楽しみだ。
ドライバーは8号車から移籍の野尻智紀選手と佐藤蓮選手。予選で常にトップを狙えそうなワクワクする組み合わせだ。今シーズンのこの2人の活躍に注目して欲しい。
午前のフリー走行は3番手で、順調に車が仕上がっているようだ。
Q1のアタックは野尻智紀選手だ。野尻選手はアタックラップでトップタイムを記録したが、ここでチームメイトの8号車がクラッシュしてしまい、赤旗中断となってしまう。
野尻選手は充分Q1を突破できるタイムを出していたので、セッション再開後は走行しなかった。最終的に4番手でQ1を突破し、佐藤選手につないだ。
Q2の佐藤選手はアタックでトップタイムをマークしたが、あとからタイムを塗り替えられてしまい最終的には6番手となる。明日は3列目からのスタートとなるが、充分に表彰台を狙えるポジションなので、明日は表彰台を目指して戦って行きたい。
●土屋圭市監督のコメント
「車がプレリュードに変わって最初のレースになりますが、去年に比べてウインターテストから良いスタートが切れていると思います。全体的にホンダ勢が上に来ているので安心しています。野尻と蓮の組み合わせでどこまで行けるか楽しみにしていますので、応援よろしくお願いします」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「持ち込みセットが良くて、走り出しから調子が良かったので予選でも期待していましたが、ライバル達も上がってきてしまったので狙っていたポジションを獲れませんでしたが、悪いポジションでは無いので明日は表彰台に乗れるように頑張ります」
●野尻智紀選手のコメント
「赤旗などで荒れた展開のQ1でしたが、赤旗になる手前でタイムも出せていましたし、タイム自体も良いタイムで混乱に巻き込まれずQ2につなぐことができて良かったです。プレリュードもテストを通じて少しずつ良くなってきていますし、今日のロングランも良かったのでここからパフォーマンスを上げて明日の決勝では表彰台を狙って行きたいと思っています」
●佐藤蓮選手のコメント
「Q2を担当して、総合で6番手でした。スープラ勢が優勢だったなかでプレリュード勢も上位に食い込むことができたので、明日に向けて決勝に強いセットアップを作って開幕から表彰台を狙って行きたいです」
■まだトップの背中は見えないが、まずは初めてづくしで良いパフォーマンス
昨年の開幕戦は雨のスタートで、混乱に巻き込まれてしまったが、今年は何とか幸先の良いスタートを切りたい。
スタートドライバーは野尻智紀選手だ。フォーメーションラップの後、スタートが切られた。野尻選手は1コーナーまでにポジションを2つ落としてしまう。
その後は29周目まで8番手のまま順位は変わらなかったが、ルーティンのピットインが始まり、29周目で7番手に上がるが、その翌周の30周目にピットイン。佐藤蓮選手に交代し、後半を託した。
ピットアウト後は、すぐにポジションを戻し8番手で走行を続けた。
チームメイトの8号車のピットインもあり、43周目で7番手までポジションアップ。その後の佐藤選手のペースは速く、48周目には6番手まで順位を上げた。
終盤までペースを守りながら走っていた佐藤選手だったが、無線でペースを上げて行きたいと訴え、ここからペースアップしていった。
前車とは10秒の差があり、届くところまでは行かなかったが、6位でポイントを獲得することに成功した。
●土屋圭市監督のコメント
「何とか6位でフィニッシュできました。ホンダの中ではトップでゴールできましたが、トップの背中はまだ見えないので、次の富士ではトップ争いができるように準備していきたいです」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「レースペースは良くて、2人とも良い走りをしてくれたと思っています。燃費走行もしてくれてプレリュードの中では最上位で、作戦もペースも良かったので次はもっと上を目指して行きたいと思います」
●野尻智紀選手のコメント
「表彰台を狙っていたので、この結果は悔しさもありますが、プレリュードや我々コンビもそうですが、初のレースのなかで、良いパフォーマンスを発揮できたと思っています。また次のレースに向けて進歩していかなければならないので、しっかり準備して行きます」
●佐藤蓮選手のコメント
「最初のスティントで順位を落としてしまい、そこから戦略でうまく前に出ることができました。車の状態も良かったので良いペースを維持できました。トップ勢には手が届きませんでしたが、まだ伸びしろも沢山あると思いますし、まずはホンダの中でトップで終えられたのは良かったと思います。次回に向けてしっかり準備していきたいです」

