S-GT2026 rd1 Okayama Final
LMcorsa REPORT
#60 Syntium LMcorsa LC500 GT
6番グリッドからスタートしたLC500 GTは
予想されたタイヤのグリップダウンに悩まされたが
ドライバーもチームも粘りをみせて10位でポイントを獲得
<気象データ>
気温:21℃、路面温度:43℃(スタート時)
予選、決勝レース日ともに晴れ渡って絶好のレース観戦日和となったSUPER GT 2026 SERIESの開幕戦『OKAYAMA GT 300km RACE』。レースファン待望の決勝レースが、4月12日(日)に岡山国際サーキットで開催された。
昨シーズンからLC500 GTにマシンをスイッチしたLMcoraは、序盤の数戦は苦戦を強いられたが、シーズン終盤にはマシンのポテンシャルを向上させて4年ぶりの勝利を飾った。そして迎えた今シーズンは、3月に行なわれた2回の公式テストで好調さを示し、手応えを感じての開幕戦となった。
11日(土)に実施された予選では、Q1を担当した河野駿佑選手がトップタイムをマーク。ポールポジションを競う予選Q2は吉本大樹選手が担当し、6番手のスターティンググリッドを獲得した。ただ、午前中に行なわれた公式練習では、決勝レースを想定したペースが厳しくロングランには課題を残していた。
12日(日)の決勝レース日は早朝から多くのSUEPR GTファンがサーキットに駆け付け、前年を上回る1万5500人が入場した。午前中はピットウォークやドライバーアピアランスなどのプログラムが組まれていて、最後の走行となるウォームアップは11時50分から20分間にわたって行われた。LC500 GTは、吉本大樹選手と河野駿佑選手の2名が乗り込んで計13周を走行。ベストタイムは1分26秒684を記録し、トップタイムでセッションを終えるなど、決勝レースに向けて好材料をそろえた。
決勝レースのスタートドライバーは吉本選手が担当。気温21℃、路面温度43℃と4月上旬としては高めのコンディションのもと、パレードラップ、フォーメーションラップを経て、GT500クラス14台、GT300クラス29台による300kmの戦いがスタートした。
6番手からスタートした吉本選手は、オープニングラップでフライングによるポジション変動とアトウッドコーナーでの混戦の影響を受け、1周目のコントロールラインを8番手で通過。その後は、1分28秒台から29秒台前半の安定したペースで周回を重ねると、14周目と15周目に前方のマシンがコースオフとペナルティで後退したことにより、6番手に復帰する。しかし、20周目に序盤からテールトゥノーズの攻防を続けていた56号車GT-Rとの接触が発生。この影響でポジションを落とし、21周目には9番手まで後退した。なお、この接触に関しては56号車に対して危険なドライブ行為としてペナルティが科されている。タイヤは予想されたようにグリップダウンの傾向を見せていたが、後半のスティントも同様のタイヤを履くために、早期のピットインは難しかった。25周目を過ぎると、各車が規定されているドライバー交替のためにピットインを開始するが、LC500 GTはステイアウトを続ける。上位のマシンがピットインしていったため、27周目には6番手、30周目には4番手、32周目には3番手までポジションを上げる。そして33周目に吉本選手はピットへ戻り、河野選手にステアリングを託した。
後半スティントは40周以上に及ぶ長丁場となり、タイヤマネジメントが鍵を握る展開となった。15番手でコースへ復帰した河野選手は、35周目に自己ベストタイムを記録し、前方の5号車MC86に接近。テールトゥノーズのバトルを展開するが、ストレートスピードで勝るライバルを攻略しきれず、背後からもプレッシャーを受ける展開となる。その後は、複数台による8番手争いとなり、わずかなミスが大きく順位を落す状況となる。プレッシャーの掛かる中で、45周目に5号車をオーバーテイクして8番手へ浮上。しかし、このバトルによってフロントタイヤの消耗があり、49周目には96号車のRCF GT3、6号車のFERRARIに先行を許して10番手に後退する。終盤は前後ともに大きな差が開く展開となり、ポジションを維持しながらの走行が続いた。レース終盤にかけは、路面温度が低下したことでペースがやや回復したものの、大きく順位を上げるには至らず、最終的に76周を走り切って10位でチェッカー。苦しい展開の中でも確実にポイントを積み重ねる結果となった。
予選で6番手を獲得し上位進出が期待されたため、決勝レースのポジションダウンは課題となるが、昨年の開幕戦と比べると順位、ラップタイムともに大きく向上していて、LC500 GTの特性を引き出す方向になっているのは間違いない。
チームとドライバーの粘り強いレースによって得られた6ポイントは、長いシーズンを見据えれば大きな意味を持つはず。次戦の舞台となる富士スピードウェイは、公式テストで好感触を得ているので、さらなるパフォーマンス向上が期待される。
<吉本大樹選手>
「オープニングラップはフライングと混戦によって2台に抜かれましたが、2周目からは前のマシンを追走しました。それでも、トップ集団に追いつくほどのパフォーマンスはありませんでした。序盤から後続の56号車GT-Rとのバトルになり、接触されたタイミングで3台に抜かれてしまいました。結果としてペナルティが出たましたが、マシンに損傷がなく良かったです」
「タイヤは想像したとおりにグリップダウンが起きたのですが、後半のスティントを考えて33周目まで引っ張りました。ポジションはやや落ちましたが、最善の内容だったと思います。公式テストの状況からいえば満足できない結果ですが、シーズンを考えれば重要なポイントになるはずです」
<河野駿佑選手>
「吉本選手のスティントでタイヤのグリップダウンに悩まされていたので、タイヤを持たせる走りをしたかったのですが、5号車MC86とのバトルでフロントタイヤを想像以上に使ってしましました。それでも5号車を抜いたことで、最終的にはトップ10に入れたと思います」
「中盤はペースがライバル勢より遅く苦しい流れでしたが、最後は路面温度が下がってきたことで少しタイムが伸びました。昨年の開幕戦から考えるとパフォーマンスは上がっていますし、10位ですが結果が付いてきたことは良かったです。次戦の富士スピードウェイは得意なコースなので、上位で今回以上のポイントを積み重ねたいです」

