#16 ARTA MUGENがHRC PRELUDE-GT勢最上位の5位、3台入賞
2026年5月3日(日)〜4日(月・祝)、スーパーGT第2戦が富士スピードウェイ(静岡県)で開催されました。今大会は3時間の長丁場で、ひとりあたり1時間以上のドライビングが義務づけられています。気温・路面温度が変動する難しいコンディションとなりましたが、#16 ARTA MUGEN(野尻智紀/佐藤蓮)がHRC PRELUDE-GT勢最上位となる5位でレースを終えました。
■予選
公式予選は3日(日)午後、強風の中で始まりました。14台から10台に絞り込まれるQ1セッションでは、#100 STANLEYの牧野任祐が記録した1分26秒725を筆頭に、HRC PRELUDE-GTの5台全車がQ2セッションに進みました。
Q2が始まる頃にはコースの一部で雨が降り始め、コンディションが微妙に変化しました。これがタイヤに影響したようで、HRC PRELUDE-GT勢はタイムを伸ばし切れず、#64 Modulo(大草りき)が最上位の5番手。以下、#8 ARTA MUGEN(太田格之進)、#100 STANLEY(山本尚貴)、#16 ARTA MUGEN(佐藤蓮)、#17 Astemo(塚越広大)が続きました。
■決勝
4日(月・祝)の決勝レース前には青空が広がり、気温24℃、路面温度43℃まで急上昇しました。午後2時、決勝レースが始まると、5番手からスタートした#64 Modulo(大草)は、徐々にポジションを下げていきます。13周目、#16 ARTA MUGEN(野尻)が#8 ARTA MUGEN(大津弘樹)をホームストレートエンドで交わし、HRC PRELUDE-GT勢トップの5番手に浮上しました。
スタートから39分が経過した26周目、11番手まで順位を落としていた#8 ARTA MUGENが早々にピットインし、ドライバー交代をしないままタイヤ4本を交換しました。スタートから1時間までに、HRC PRELUDE-GT同士で順位が入れ替わりましたが、ペースの良かった#16 ARTA MUGEN(野尻)が4番手に浮上しました。
スタートから40周、1時間が経過し、多くのチームがドライバー交代のためにピットインを行うなか、#16 ARTA MUGEN(野尻)も、一時的にトップに立った41周目の終わりにピットインして佐藤に交代します。42周目に8番手でコースに復帰した佐藤でしたが、タイヤが温まっていないことから#23(Nissan)と#24(Nissan)に先行を許し、10番手にポジションを下げました。69周目、マシンを左右に振りながらタイヤのピックアップ(路面のタイヤカスがタイヤに付着してグリップが低下する現象)を気にする動きを見せはじめると、#38(Toyota)が1秒差以内に迫りましたが、5番手のポジションを守りました。
レースの約3分の2を過ぎた75周目の終わり、#16 ARTA MUGEN(佐藤)は2度目のピットイン。所定のタイヤ交換と給油を行いながら、ドライバー交代はせず、佐藤がそのままコースへ戻りました。5番手をキープしていた佐藤でしたが、#38(Toyota)がオーバーカットを成功させたため、8番手に後退します。82周目にはホームストレートで#38(Toyota)、#16の佐藤、#24(Nissan)が三つ巴の攻防となり、何度も順位を入れ替えました。84周目のターン1では2台に先行を許した佐藤でしたが、ターン1の立ち上がりを成功させ一気に2台をオーバーテイクして5番手を奪取しました。終盤は#24(Nissan)との激しいバトルを繰り広げましたが、これを抑え込んで115周を走りきり、5位でチェッカーフラッグを受けました。
#100 STANLEYが8位、#17 Astemoが9位に入り、HRC PRELUDE-GT勢は3台が選手権ポイントを獲得しました。次回、シリーズ第4戦は8月1日(土)〜2日(日)に富士スピードウェイで開催予定です。
野尻智紀(ARTA MUGEN)
「PRELUDE-GTはまだ理解し切れていない面があり、初めての富士でライバルとの差がどれくらいあるのか分からない状態でした。予選は、いまひとつコンディションに合わせ切れず、その分、決勝で取り返そうと頑張りました」
「決勝では、いま自分たちができることはやり切れたと思いますが、まだまだPRELUDE-GTを速く走らせるための方法を探り、理解していかなければならないと感じています。第2戦で得られたことを振り返って、もっと高いパフォーマンスを出せるように準備したいです」
佐藤蓮(ARTA MUGEN)
「クルマを引き継いだばかりのときはまだ気温も高く、非常にポジティブな走りができました。でも後半は気温が下がり、ピックアップを拾いやすい状況になっていたうえ、タイヤもややグレイニング気味で、ペースを上げられず防戦一方になってしまいました。終盤は24号車にいつ抜かれてもおかしくない状況でしたが、必死に守りました。ストレートスピードが伸びなかったので、最終コーナーで近づかれないように気をつけて走っていました」
「今回試したセットアップにはいいところも悪いところもありましたが、やはり総合力でライバルたちに届いていないので、チームと協力して課題にひとつずつ対処し、準備したいです。(真夏開催の)次の富士はコンディションも変わりますが、さらに改善していける感触があるので、次こそ表彰台に乗れるように頑張ります」
徃西友宏(HRC GT500プロジェクトリーダー)
「予選では全車がQ1を突破できましたが、結果としては最上位が64号車の5位にとどまりました。Q1からQ2にかけてライバル勢はタイムアップしていきましたが、路温が急に下がったこともあってか、我々はそれができず残念です」
「決勝レースでは、同じスティント内でも時間帯によって路温が変化し、クルマが急にペースダウンしてしまうことがありました。PRELUDE-GTもいいペースで走れる時間帯がありましたが、他車を簡単に追い抜いたり、引き離したりするほどのペースはありませんでした。次のレースまで長いインターバルがありますから、時間を最大限に活用して、今回得られたデータをしっかり分析し、改善に努めます」



