DENSO KOBELCO SARD GR Supra
第4戦富士、レース1は5位、レース2は4位と力闘みせる
2025スーパーGT第4戦『FUJI GT SPRINT RACE』(8/2〜3)
富士スピードウェイ(1周4.563km)
入場者数:レース1 2万4900名、レース2 2万7400名 合計5万2300名
スーパーGT第4戦『FUJI GT SPRINT RACE』のレース1決勝が8月2日(土)に行われ、サッシャが5番グリッドからスタートし、オープニングからSC導入の波乱の中、序盤から激しく果敢に攻め、6周目に4位、26周目に3位に浮上する速さを見せ躍進。序盤のバトルの際に走路外走行による追い越しと判定され、+5秒加算ペナルティのハンディを背負ってしまい、3番手でチェッカーを受けるも結果5位降格の憂き目となった。
8月3日(日)にレース2決勝が行われ、関口が5番グリッドからスタート。オープニングから積極的に攻め4位に浮上すると、後続の5位12号車と一進一退の攻防を繰り広げ、最後は相手のペナルティもあったがコース上で突き放し、見事に4位フィニッシュを果たした。2日間合計でドライバーポイントは7点(計24点)を獲得しランキング7位に、チームポイントは10点(計36点)を獲得しランキング6位に浮上した。次戦第5戦は、8月23日(土)・24日(日)に鈴鹿サーキットにて通常フォーマット300kmで開催される。
■事前情報
新たな試みで行われる第4戦『FUJI GT SPRINT RACE』。土曜1レース・日曜2レース(GT300/GT500)の3レース行われ、決勝でのドライバー交代なし、給油/タイヤ交換なし、サクセスウエイトは0kgのフォーマット。8月2日(土)レース1は、公式練習/公式予選/決勝15時15分スタートの35周の混走レース。8月3日(日)レース2は、公式練習/公式予選/決勝GT300(14時15分スタート)/GT500(16時50分スタート)それぞれクラス毎の50分間レースとなる。タイヤの持ち込みセット数は、1台ドライ5/ウエット7セットで決勝スタートまで使うドライのマーキングは5セットとなる。また、ポイントは通常のハーフポイントが各日の結果で両ドライバーとチームに与えられる。
2012年よりチームパートナーとして御支援を頂いている株式会社神戸製鋼所さまが2025年9月1日に創業120年を迎えるにあたり『創業120周年プロジェクト』のロゴを新たにクルマのリヤウイング翼端板に掲出して臨む第4戦。レース1(土曜)にサッシャ・フェネストラズ選手、レース2(日曜)に関口雄飛選手をエントリー。通常どおり1台2名エントリーではあるが、土曜と日曜それぞれのドライバーが丸1日すべての走行を単独で担う『FUJI GT SPRINT RACE』。
DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、ここまで開幕3位表彰台以後は不運やトラブル/ペナルティなどで、クルマの速さがレース結果に結びついていない状況が続いているが、毎レース決勝でのペースは上位と遜色なく、良い流れと武運を掴み取り、シリーズ前半戦の締めくくりの本大会で最大ポイントを稼ぎ、後半戦へ向けて逆襲のターニングポイントとしたいところ。脇阪寿一監督のもとチーム一丸となって逆境に負けない強靱な心を持って、不撓不屈に勝利を目指していった。
8月2日(土)レース1:サッシャ・フェネストラズ
■公式練習走行
2日(土)8時30分から開始されたレース1公式練習走行は、気温30度/路面温度35度の快晴。レース1を担当するサッシャが、まず持ち込んだ中でソフト側のドライタイヤを装着しFCYテストセッションを挟みながらセット調整を進めていった。アンダーもオーバーもコーナーと速度によって出る状況で混走セッションを終え、気温34度/路面温度44度に上がった10分間のGT500単独セッションではハード側のドライタイヤを装着して予選のアタックシミュレーションを実施。この単独セッションでは7周を走行。結果、レース1公式練習走行はトータル26周を走行して、ベストタイム1分28秒506の6番手となった。その後のサファリセッションではロングランシミュレーションを実施して予選への準備を整えた。
■公式予選:サッシャが奮闘の5番グリッド獲得
2日(土)12時10分から開始されたレース1公式予選は、気温34度/路面温度59度と路面温度が異常に高い状況。ハード側を選択したサッシャが2分ほど待ってコースイン。セットに関して公式練習走行からセクター3を重点的に改善を図って自分のドライビングスタイルにアジャストしてきたサッシャ。タイヤのウォームアップを5周目アタックターゲットに丁寧に行いながらを周回を重ね、アタック周の5周目セクター1はロスなく丁寧にクリア、セクター2では区間6番手タイムをマーク。最後のセクター3では踏ん張りをみせて5番手タイムで駆け抜けたサッシャ。13台が1秒以内に入る僅差のレース1公式予選で奮闘を見せ、1分28秒570をマークして5番グリッドを獲得した。
■決勝:サッシャが激戦を3番手チェッカー受けるも結果5位に
2日(土)15時15分から開始されたレース1決勝(混走35周レース)は、レース直前から少し曇ったものの気温34度/路面温度56度と、路面温度は高温に。サッシャが5番グリッドから血気盛んな様子でスタート。オープニングからSC導入の波乱の中、序盤から激しく果敢に攻め、鍔迫り合いの末に6周目のコカ・コーラコーナー~100Rにて3号車に押し出されつつも4位に浮上。22周目には追い上げてきた37号車とサイドバイサイドのバトルを展開するも撥ね除けた。
途中から小雨が降っており若干路面が濡れた状況でも良いペースで走るサッシャ。26周目には19号車を攻略して、3位に浮上する速さを見せ躍進した。だが6周目の3号車とのバトルの際に走路外走行による追い越しと判定され、+5秒加算ペナルティのハンディを背負ってしまう。それでも最後までフルスロットルで駆け抜けたサッシャは後続を退け、非常にタフなレースで奮闘を見せ、3番目にチェッカーを受けた。リザルトは+5秒加算ペナルティで5位に降格の憂き目となったが、レース2につながる結果となった。
8月3日(日)レース2:関口雄飛
■公式練習走行
3日(日)8時30分から開始されたレース2公式練習走行は快晴で、気温30度/路面温度45度と朝からレース1より路面温度が高温に。レース2を担当する関口が、まず持ち込んだ中でハード側のユーズドを装着しコンディションに合わせてセット調整。まずは5番手タイムを記録。9周目からソフト側のユーズドを装着してタイヤの見極めを行った。続いてFCYセッションでは、再びハード側のタイヤを装着してセット調整を進めていった。
混走セッションでは7周目の1分28秒841のタイムで9番手となった。気温33度/路面温度50度となった10分間のGT500単独セッションではソフト側のドライタイヤを装着して予選アタックシミュレーションを実施。この単独セッションで6周を走行。結果、レース2公式練習走行はトータル26周を走行して、ベストタイム1分28秒701の15番手となった。
■公式予選:関口が力闘の5番グリッド獲得
3日(日)11時30分から開始されたレース2公式予選は、気温33度/路面温度49度とレース1より路面温度が10度も低い状況。公式練習走行でフィーリングおよびデータ的にも良かったハード側を選択した関口が3分ほど待ってコースイン。サッシャからのレース1で様子を参考に自分のスタイルに合わせてセット調整を進めてきた関口。
サッシャと同じく5周目アタックとし、しっかりとウォームアップを行いながらを周回を重ね、アタック周の5周目セクター1は区間3番手タイムをマーク、セクター2では区間6番手タイムに。最後のセクター3では少しデグラデーションが始まったのか僅かに遅れ7番手タイムに。TOP8が僅差となったレース2公式予選で力闘を見せ、1分28秒033をマークして5番グリッドを獲得した。
■決勝:関口が激闘の末に4位フィニッシュ
3日(日)16時50分から開始されたレース2決勝(クラス別50分レース)は、気温30度/路面温度39度で厚い曇が多い晴れ。スタート時刻が1時間半以上遅いため、路気温とも昨日より低いコンディション。関口が5番グリッドから勢い良くスタートし、オープニングから積極的に攻め19号車をかわして4位に浮上すると、後続の5位12号車と終始にわたって一進一退の長い攻防を繰り広げた。
テールをスライドさせながら踏ん張る関口。22周目1コーナーでオーバーシュート気味の12号車をクレバーに減速して接触を避け、そのままいったんは抜かれるも直ぐさまコカ・コーラコーナー抜き返す好バトルを展開した。12号車には1周目の19号車に対する接触で+10秒のペナルティも出されてはいたが、関口はしっかりとコース上で最後には突き放し、見事に4位フィニッシュを果たした。
2日間合計でドライバーポイントは7点(計24点)を獲得しランキング7位に、チームポイントは10点(計36点)を獲得しランキング6位に浮上した。次戦第5戦は、8月23日(土)・24日(日)に鈴鹿サーキットにて通常のフォーマットで300kmレースとして開催される。
関口雄飛
「今季新体制での4戦目で毎戦に進歩してきていましたが、今回のシーズン途中でのノーウエイトでのレースを行ったことで今まで見えてなかった点もはっきりと見えるようになり、あと一歩で表彰台というところの順位でしたが、上位をスープラ勢が占める中では苦戦した感じでした」
「決勝で長かった12号車とのバトルは直線で離していけて、我々のタイヤも厳しかったですが相手のタイムが落ちるのを待つ我慢の展開ながらも何とか抑えることができました。予選決勝と今回は今までのレースでは得られなかった貴重な新しいデータを取ることができたので、次の鈴鹿戦から通常フォーマットに戻りますが、大きなポイントを得られるように準備万端に整えていきたいと思います。引き続きの温かい御声援をよろしくお願い申し上げます」
サッシャ・フェネストラズ
「この富士は我々にとって今後シーズン戦うのに重要な週末になったね。非常にポジティブだったし、いろんなデータも取れて貴重なスプリントレースだった。予選は僅差の5位、決勝は3位でチェッカーと順位的には良かったけどペナルティもあってリザルトは5位、また表彰台を占めたスープラ勢には及ばなかったことがチョット残念ダネ」
「我々のクルマは進歩しているけど、彼らに追いつくにはさらにハードワークが必要だ。次の鈴鹿からウエイトを48kg積んでのレースになるけど、一生懸命ガンバリマスので応援ヨロシク! 鈴鹿ファンミーティングも初めてだし楽しみだね」
監督 脇阪寿一
「今回も非常に多くの御声援を頂き誠にありがとうございました。今回のスプリントレースは公式練習、公式予選、決勝×2日間のフォーマットで持ち込み本数がドライ5セットに制限され、タイヤ運用が難しく、またクルマについては毎戦改善されて上位に近づいていたと思っていたのですが、ウエイトなしの今回、特に上位を独占したスープラ勢のトップとの比較が如実に表れて、その差に打ちのめされた感はありました」
「しかし、逆に今まで見えていなかったことも見えて、中々シーズン途中では得られない貴重なデータを得て、ドライバーふたりとも渾身の走りでレースを最後まで戦ってくれて大きな収穫があったレースになりました。次の鈴鹿は通常の形式に戻るので、またしっかりと組み立てて準備したいと思います。引き続き、熱い御声援をどうぞよろしくお願いします!」





