■8号車 レース1レポート
野尻選手、予選での気温上昇に翻弄されるも決勝では貴重なポイント獲得
今回は通常のレースフォーマットと違いスプリントレースで行われる。スーパーGTとしては初めての試みになる。レース中の給油、タイヤ交換の義務はなく、ひとりのドライバーが1レースを走ることになる。サクセスウエイトは全車ゼロになり、チャンピオンシップポイントは1レースにつき通常のレースのハーフポイントが与えられることになる。
土曜日のレースは35周でGT300クラスとの混走で行われる。野尻智紀選手がステアリングを握る。午前に行われたフリー走行の序盤のタイムは決して良く無かったが、感触は良かったようだ。予選に向けて期待が持てたがタイヤと路面温度がマッチせず、まさかの13番手からのスタートとなってしまった。
スタートは順位を落とすことなく1コーナーを周ったが、Aコーナーで他車の接触がありセーフティカーが入った。この時点で12番手を走行。車両回収が終わり、5周目にリスタートが切られた。
スタート前にスピードウェイの北西に雨雲が迫っていたが、21周目あたりからストレートで弱い雨が降り始めた。雨による大きなペースダウンは無かったが、野尻選手は24周目にポイント圏内の10番手までポジションを上げることに成功。31周目に自己ベストラップを記録し前車を追うが、10位でレースを終えた。
予選のポジションが悪かったが貴重なポイントを獲得し、明日につなぐことができた。明日は松下信治選手が50分のタイムレースを戦う。
鈴木亜久里監督のコメント
「フリー走行の最初は良さそうな感触だったけど、路面温度が上がってからは全くダメだったね。気温が年々高くなっているので、その辺も想定してタイヤチョイスをしていく必要があるね。でも、悪い状況でも野尻の決勝でのペースは良かったし、ポイントを獲得してくれたのは大きい。明日にしっかりつなげて行きたいね」
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「昨年の実績のあるタイヤを持ち込んだけど、今年の路温が明らかに去年より高くて合わなかったね。それで予選は下位に沈んでしまったけど、野尻はチャンスを見逃さず、しっかりとポイントを獲って帰ってきたのはさすがとしか言いようがない。明日へのモチベーションをつないでくれたね」
田中洋克チームディレクターのコメント
「午前の走行で序盤のポジションは良くなかったのですが、感触は良くて期待していたのですが、路面温度が上がるにつれてバランスが崩れてきてしまいました。予選に向けて合わせ込もうと思ったのですが、想定以上に路温が上がってしまい、タイヤのマッチングでバランスが取れませんでした。決勝はラップタイムも良かったので、予選のポジションが悔やまれますが、明日に向けて準備していきたいと思います」
野尻智紀選手のコメント
「午前中はあまりよくなくて、予選に向けて大きな変更を強いられてしまいました。予選でクルマのパフォーマンスを引き出すのを難しい状況にしてしまったので、そこがひとつ反省点です。予選順位があまりにも悪かったので、ポイントを獲ることしかできなかったというのがもうひとつの反省点なのですが、レースペースとしてはそんなに悪くなくて、表彰台は難しかったかも知れませんが、その下の4位、5位、6位ぐらいのペースはあったので、明日は予選でもそのぐらいのパフォーマンスは出せるように、ボクの仕ことはまだ終わってないと思っているので、明日、ノブが良い走りができるようにサポートしたいと思います」
■16号車 レース1レポート
予選での路面温度がドライバーを苦しめたが、レース2はマシンの持つポテンシャルを引き出して行きたい
今回はスーパーGT初の試みとなるスプリントでレースが行われる。全車ノーウエイト、ポイントは通常のレースのハーフポイント、今日のレースは35周で戦われる。レース中の給油、タイヤ交換の義務はなく、ひとりのドライバーが1レースを走ることになる。第1レースのドライバーは大津弘樹選手。
今朝のフリー走行の序盤は上位につけていたが、最終的に7番手でセッションを終えた。車のバランスは悪くなさそうだ。しかし、予選では予想以上に路面温度が上昇し、タイヤを合わせ切れず、14番手からのスタートとなってしまった。
パレードラップ、フォーメーションラップの後にスタートが切られた。大津選手は順位を落とすことなく1コーナーを周ったが、Aコーナーで他車の接触がありセーフティカーが入った。車両回収が終わり、5周目にリスタートが切られた。
8周目の1コーナーで大津選手は前車を抜き、ひとつポジションを上げることに成功。そのまま順位をキープしながらチャンスを伺う。スタート前にスピードウェイの北西に雨雲が迫っていたが、21周目あたりからストレートで弱い雨が降り始めた。しかし、ペースが落ちるほどの雨ではなく、大きなペースの落ち込みは無かった。
25周目に前車のペースが徐々に落ち始め、12番手に浮上するが、次の周に抜き返されてしまう。大津選手はなかなかペースを安定させるのが難しいタイヤコンディションだった。1秒以内で前車とデッドヒートを繰り広げたが、13位でレースを終えた。
明日は今日の走行を生かし、上位を狙いたい。明日は佐藤蓮選手がステアリングを握る。
鈴木亜久里監督のコメント
「8号車とは逆に朝の走行は良かったんだけど、予選はうまくいかなかった。これは8号車と同じで、想定路面温度の考え方を変えていかなければならないと思った。このクルマの持っているポテンシャルはとても高いと思っているのに、それをうまく引き出せていないので、明日は何とかそれを引き出したいね」
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「8と同じく実績のあるタイヤを持ち込んだけど、やはり路面温度が高すぎて合わせ切れなかったね。レースペースは上がらなかったけど、大津は現状のクルマのパフォーマンスを最大限引き出してくれた。この頑張りを無駄にしないように明日につなげたいね」
田中洋克チームディレクターのコメント
「16は走り出しの感触が良かったのですが、8号車と同じく路面温度の上昇が予想以上に合わせ込むことができず、予選で下位に沈んでしまいました。決勝に向けて調整を進め、大津も頑張って走ってくれたのですが、合わせ切れませんでしたね。明日は挽回できるようにしっかり準備していきます」
大津弘樹選手のコメント
「朝のセッションはポジションも上位で手応えはあったのですが、路温に対してのタイヤのマッチングがあまり良くなくて、想定以上に路温が上がってしまったことでタイヤのピークパフォーマンスが下がってしまい、予選は苦しい展開になってしまいました。決勝も思った以上にペースを上げられなくて悔しいレースになってしまいました。明日に向けてペース改善が必要なので、蓮にうまくバトンタッチできるように準備をしていきたいです」



