■BWTレーシングポイントF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=1位
自分が優勝したという実感がまだ湧かない。夢だといけないから、あまり興奮しすぎない方がいいんじゃないかと思うぐらいだ。
この瞬間のことを何度も何度も夢見てきた。F1でここにたどりつくまで10年かかったんだ。このキャリアのなかでハードワークを重ねてきた。僕だけじゃなく、家族やスポンサーも同じだ。
F1でメキシコを代表して成功を収めることはめったにないことだから、表彰台に立ってメキシコ国旗を眺めたあの瞬間を生涯忘れないだろう。僕と家族にとって最高の瞬間だった。
信じられないようなレースだった。すごくいいスタートを決めて、マックス(・フェルスタッペン)とシャルルとバトルをしていたら、衝突された。でもマシンがダメージを受けなかったのはラッキーだったね。その後も諦めたりはしなかったよ。ミディアムタイヤに交換した後、セーフティカー出動中にロックアップしてフラットスポットを作ってしまった。
バイブレーションがかなりひどく、ステアリングを握る手が痛くなってきたほどだった。もう一度ピットインしなければならないんじゃないかと思ったが、チームからはステイアウトするよう言われた。
その後、マシンのフィーリングがよくなってきた。ミディタムタイヤでのスティントは今考えるととても重要だった。2回目のピットストップでハードタイヤを履くと、リムジンみたいにスムーズに感じ、ペースはとてもよかった。
ランスを抜き、エステバン(・オコン)を抜くことができた。メルセデスにトラブルが発生したことは知っていたが、僕らにはジョージ(・ラッセル)を抑えきることができるだけの速さがあったと思う。シミュレーターによると、ここでオーバーテイクするには、かなりの速度差が必要なんだ。
ラッキーだったにしろ、そうでなかったにしろ、ものすごいレースをやってのけたことは事実だ。僕らは自分たちの力で優勝した。チェッカーを受けた後、走りながら泣いてしまって、しばらく言葉が出なかった。チームにとって素晴らしい結果だ。ランスも表彰台に上ったしね。
チームと一緒に早くお祝いをしたい。あと残り1戦だ。コンストラクターズランキング3位の位置を最後まで守り切りたいね。
