一方、BMWでモータースポーツ・ディレクターを務めるアンドレアス・ルースは、すべてのGT3シリーズにセンサーを導入すべきだとは考えていないと、より明確な立場を示している。

「チーム側にも、メーカー側にも、余分なコストと労力がかかる。だから結局、WECやLMGT3ではその理由が分かるが、GT3では世界的に可能だとは思えない。私にとっては解決策ではない」

 ルースはさらにこう付け加えた。「これはGT3レースの新しいスタンダードにはなり得ない」

「それは不可能だし、我々はこんなことはできない。最終的に多くのカスタマーがレースから去ってしまう危険性があるからだ」

「GT3がファクトリー主導になりすぎないように注意しなければならない」

 WECのLMGT3クラスでシボレー・コルベットZ06 GT3.Rを走らせるTFスポーツのチーム代表、トム・フェリエは、同様にこのシステムの利点を称賛しながらも、「もっと安価な方法があればいいのだが」と私見を述べた。さらに彼は、レース中のセンサーの故障という別の懸念についても指摘している。

 ハイパーカーチームのTOYOTA GAZOO Racingは、2023年のポルティマオ6時間でこの問題に遭遇し、オレンジディスク旗を振られたためピットインを余儀なくされた。日本チームはドライブシャフトを交換する必要に見舞われ、チームは7周ものロスを喫することとなった。

 フェリエはSportscar365に対し「それは僕にとっては恐怖の方が大きい」と語った。

「ハイパーカーを見ると、彼らはファクトリー出資のチームであることを実感する。カスタマーレースとしてそれを始めると、ジェントルマンドライバーたちがそのドライブシャフト交換を行うこととなり、事実上レースを終わらせなければならない」

「もっといい方法があるのか、バックアップがあるのか、あるいはそうならないための何かがあるのか。私たちはその懸念を示した。それについてどのようなフィードバックがあるのか見てみよう」

GT3に広がるトルクセンサー導入の波。カスタマー主体のカテゴリーではさらなる価格高騰に懸念
ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(アイアン・リンクス/手前)とレクサスRC F GT3(アコーディスAFPチーム/奥) 2024年WEC第1戦カタール1812km

本日のレースクイーン

安西茉莉あんざいまり
2026年 / スーパーGT
R'Qs Racing Girls
  • auto sport ch by autosport web

    20歳でスーパーGTの最高峰に挑む“新人”小林利徠斗に迫った『FORMATION LAP』2026年第1弾が6月5日に公開

    ふつうとちょっとズレてる──20歳で最高峰に挑む新人ドライバー【FORMATION LAP Produced by auto sport】2026 Episode 1

  • auto sport

    auto sport 2026年8月号 No.1622

    [特集]│多│角│検│証│
    なぜ、日本人はF1で勝てないのか?
    いつか夢を実現するために過去から学ぶ

  • asweb shop

    掘り出し物満載の特別企画『モデルカー祭り!』がautosport web shopで開催中。6月25日まで

    レア物や特別価格商品が満載!
    6月25日まで