10月4日、2026年MotoGP第16戦日本GPの決勝がモビリティリゾートもてぎで行われ、優勝を飾ったマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)がプレスカンファレンスに出席。レースを振り返るとともに、ルイジ・ダリーニャにドゥカティで100勝目をもたらしたことにもコメントを寄せた。

 予選こそポールポジション獲得には至らなかったものの、前日のスプリントで好調な滑り出しを見せ、優秀を勝ち取ったマルケス。再舗装された路面、そしてウイークを通して数名のライダーが頭を抱えていたタイヤ問題についても、まだ余力を見せていた。決勝ではスプリントほどの好スタートとは言えなかったが、周回を重ねるごとにトップのホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)とのギャップを埋めることに成功。

 11周目にターン9のイン側からついに首位を奪取し、そこからは少しずつギャップを広げて猛チャージ。トップでチェッカーを受け、スプリントおよび決勝と第16戦日本GPを制覇してフルポイントを獲得した。プレスカンファレンスに出席したマルケスは次のように嬉しさを語った。

「とても嬉しいよ! 再びフルポイントを獲得できたからね。金曜日からフィーリングは良かったけれど、スプリントレースに向けて少し調整を加えたことで、さらにフィーリングが良くなったんだ。それに、決勝レースでの目標は明確だったんだ。できるだけ早くトップに立つこと。先頭に立ってからは、自分の思い通りにレースペースをコントロールしようと努めていたし、マルティンがプッシュしてくる場面では、リスクも管理しつつ、こっちもプッシュして応戦していたんだ」

プレスカンファレンスに出席したマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP
プレスカンファレンスに出席したマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP

 また海外メディアの記者からはオーバーテイクのタイミングについて「もっと早い段階で仕掛けられていた? それともレース前半は我慢して好機を待つこっていたの?」と質問が飛びかった。

 これに対してマルケスは「もちろん、勝負のポイントになり得たのは1コーナーだったね。決勝は彼のスタートが良かったけれど、僕のスタートはスプリントほど良くなかった。最初の数周は……リヤのハードタイヤ(ウォームアップでフィーリングは確かめていた)の特性や、路面の感触、そして限界がどこにあるのかをしっかり把握することに専念したんだ。そこから3周ほど走った後、プッシュし始めてギャップをコントロールし、彼をオーバーテイクして、リスクを管理しながら走ることができたよ」とコメント。マルティンに比べると、決勝でもやや余力を残していた様子がうかがえた。

 そして、パルクフェルメでは、マルケスが自分のマシンに、ダリーニャの顔と100という文字が描かれたステッカーを貼る様子が見られた。もてぎでの決勝レースでマルケスが優勝し、2014年シーズンから指揮をとるダリーニャにドゥカティでの記念すべき100勝目をもたらした。

 マルケスは「ジジにとってドゥカティでの100勝目だから嬉しいよ。彼とスタッフ全員の仕事ぶりを、僕も楽しんでいるんだ。もちろん彼がリーダーだけど、素晴らしいスタッフに恵まれている。僕らはチーム一丸となってプッシュし、あらゆる細部にまで取り組んで、このドゥカティで戦い続けていくよ」と口にした。

 また、決勝レース後には囲み会見に急きょダリーニャも出席し「ドゥカティの全クルーがこの数年間に成し遂げた仕事に誇りを持っているし、幸せで誇りだよ。でも100勝というのは、いい数字だね。でも、僕はそれだけ年を取ったということでもあるよね」と開口一番に笑顔で話をし始めた。

囲み取材に応じるルイージ・ダリーニャ(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP
囲み取材に応じるルイージ・ダリーニャ(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP

「何よりも重要なのは、この数年間で私たちが蓄積してきた『知見』だと思っている。ここに至るまでの過程は非常に重要な要素だったし、それはもちろんドゥカティというブランドにとってだけでなく、プロジェクトに関わった人々にとっても重要なことだったと考えている。自分たちの仕事を最高の形で成し遂げられたと思っているよ。私たちは今、本当に強くなった。たとえ将来的に役割が変わるとしても、これまでに得た知見があれば、前向きな姿勢で未来を見据えていけるはずだ」

「正直なところ、2015年のマシンが最も重要だったと考えているんだ。あのマシンによって、私たちは真の飛躍を遂げることができたから。決して簡単な道のりではなく、当時もかなりのプレッシャーもあった。だから、あのマシンは他のどのバイクよりも私の心に深く残っているよ。もちろん最初のチャンピオンシップ、ライダーズタイトルを獲得したマシンも、私にとって非常に重要な一台であることに変わりないけどね。それに、私たちにとっては間違いなく『黄金時代』だったと言えるだろう。多くの結果を残したし、これ以上の成績を収めるのは本当に難しいことだからね」

 また、今大会でマルティンは333ポイントとなり、変わらずポイントリーダーを維持しているが、マルケスは331ポイントと2点差にまで詰め寄っている。そのため、第16戦日本GPを皮切りに始まったアジアラウンドがタイトル争いでも非常に重要なものとなりそうだ。

マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP
マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP

 だが、マルケスは次戦となる第17戦インドネシアGPの舞台となるマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットには少々懸念があるようで「インドネシアではこれまで一度もレースを完走したことがないんだよ」と過去の苦い経験を振り返った。

「これまで少しも運に恵まれなかった。でも去年の春のレースでは、ロングラップペナルティを受けた後も悪くない感触だったからね。さて、今年はどうなるか……自分たちに何ができるかをしっかり見極める必要があるよね。一歩ずつ、調子は良くなっていくと思っているよ。オーストリアではちょっとした問題もあったけど、アラゴン戦以来、感触はとても良いからね」

 第16戦日本GPからわずか1週間後に控える第17戦インドネシアGP。これまで苦杯をなめてきたマンダリカで、マルケスは過去の雪辱を果たすことができるのか。そして、激しさを増すタイトル争いにどのような影響を及ぼすのか。引き続き目が離せないものとなりそうだ。

マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP
マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP
マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP
マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP
マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP
マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2026MotoGP第16戦日本GP

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