2025 SUPER GT Rond3,

“SUPER GT MALAYSIA FESTIVAL 2025”
厳しい戦いを強いられるも、3点加算したマレーシア大会。

●6月28日(決勝)

 スーパーGT第3戦『MALAYSIA FESTIVAL 2025』の決勝は、初の海外戦を迎えたVELOREXにとって予想以上に厳しいレースとなりましたが、無事13位完走を果たし、シリーズポイントで貴重な3点を加算することができました。

 公式練習1回目からセパン・インターナショナル・サーキットの路面ミューの低さや、走行ごとに変化するトラックコンディションに悩まされたチームでしたが、決勝レースに向けてエンジニアが各種データを解析し、さらなる路面の変化に対応すべくセットアップを変更し、トワイライトレース、300kmの戦いに挑みました。

 決勝レースは現地時間16時30分、気温33℃、路面温度42℃、湿度56%というコンディションでのスタートとなりました。日本とは異なり恒例の交通機動隊によるパレードラップは行なわれず、2周のフォーメーションラップの後、300kmレースのスタートが切られました。スターティングドライバーは片山義章選手です。

 VELOREXの6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは1周目の混乱のなか、ポジションをひとつ落として13番手でコントロールラインを通過。そのままコンスタントに前のマシンを追い続けましたが、決勝ではいまひとつストレートの伸びがなく、後方から追い上げてくるライバルたちを防戦し続けたものの6周目にさらにひとつポジションダウンし、14番手で周回を重ねます。10周終了時で気温30℃、路面温度38℃と夕方になってやや涼しくはなりましたが、片山義章選手は厳しい暑さとも戦い続けながらのドライビングを敢行します。

 17周終了段階で予定より1周早くピットに飛び込んだ片山義章選手と6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは、迅速なピット作業でタイヤ交換を終え、ロベルト・メリ・ムンタン選手にドライバー交代。最短のロスタイムでレースに復帰しました。18番手でレースに戻ったロベルト・メリ・ムンタン選手はハイペースで前を行くマシンを追い上げ、28周を過ぎたあたりで12番手へポジションを取り戻し、更に前を行くマシンを追いましたが、終盤タイヤのデグラデーションに苦しみ、最終的には13位チェッカーとなりました。今シーズンのポイントシステム変更によって、チームは貴重な3点を加算することができました。

片山義章選手のコメント

「最後までセパン・インターナショナル・サーキットにマシンを合わせ込み切れずに終わってしまった感じですね。路面や路面温度の変化に対して、自分たちはライバルに比べてもタイヤ性能を活かしきれていなかったと思います。またフェラーリ側も1台のマシンが規則違反で予選ノータイムになったことで慎重になり、決勝でのパワーが抑え気味になっていたせいか、ストレートで全然前のマシンに追いつけず、防戦一方の、本当に厳しい戦いとなってしまいました。フェラーリはアウディと比べてエアコンの調整ができず、冷やすというより涼しい程度だったので、クールスーツを使わなかった自分は体力的にも辛いレースでした。でもチーム全員の頑張りでなんとか3ポイント加算しましたし、次の富士は前戦で優勝している得意のコースなので、ふたたび優勝争いに加わって頑張りたいと思っています。応援ありがとうございました」

ロベルト・メリ・ムンタン選手のコメント

「今週末は、自分たちの週末ではなかったですね。最初から最後まで精一杯頑張りましたが思いどおりのレースができなかった週末です。とくに決勝に関してはエンジンパワーに不満が残りますが、それを言っても仕方がないので、次の富士でこのフラストレーションを爆発させる意気込みで頑張りたいと思います」

VELOREX 2025スーパーGT第3戦セパン 決勝レポート
ロベルト・メリ・ムンタン(UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI)

小倉啓吾チーム監督のコメント

「50㎏のサクセスウエイトの影響があったにせよ、もう少しセットアップを決め込むことができたのではないかと反省が残る週末でした。路面温度の変化とか、トラックインプルーブにしても、国内のサーキットではできていたことが、海外でできなかった事実に対して、きちんとデータ解析して、自分たちも進化せねばなりません。タイヤの使い方もセットアップでもう少しカバーできたと思いますし、確かに抜けないサーキットではありますが、マシンのパフォーマンスが厳しかったと思います。ただ、ピット作業に関してはGT300全チーム中最速でしたし、ピットクルーの練習の成果が出たのは嬉しかったですね。チームとしてひとつでも上のポジションで戦っていくうえで、全員の自信につながったと思います」

古場博之エントラント代表のコメント

「今回のレースは残念な結果だと言わざるを得ないです。セットアップの合わせ込みができなかった点もそうですが、個人的な意見としては日本流の考え方を海外に持ち込んだことで、挙動の不安定さを気にし過ぎたかも知れないと思います。もっと滑ることや不安定なことを容認してセットアップを考えても良かったのかもしれません」

「持ち込みセットがオーバー気味だったのに、最後はトラックインプルーブやタイヤのデグラデーションでアンダーステアが強くなってしまい、ドライバーには苦労させてしまいました。フェラーリのエンジニアの気持ちも理解できますが、ストレートスピードに伸びがなかったのも厳しさを増す結果となりましたね。チームはこの暑さのなかでも頑張ってくれて、ピット作業も1分10秒という最速タイムでドライバーを送り出してくれましたし、すごく良い仕事をしてくれました。次の富士に向けて、タイヤの選択やセットアップの方向性などを詳細に渡って見つめなおし、ふたたび勝って、シリーズチャンピオン争いに名乗りを挙げるべく頑張りたいと思っています」

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