S-GT2026 rd7 AutoPolis QF
LMcorsa REPORT
#60 Syntium LMcorsa LC500 GT

公式練習の19番手からセットアップとタイヤ変更で復調し
河野選手がQ1トップ、吉本選手も好走し予選5番手を獲得

 AUTOBACS SUPER GTの第7戦『AUTOPOLIS GT 3Hours RACE』が、10月17日(土)、18日(日)にオートポリスで開催されている。9月は全国的に長雨が続いたものの、今大会は天候に恵まれ、公式練習と予選が行なわれた17日は朝から快晴となった。

 阿蘇の外輪山に位置するオートポリスは、SUPER GTが開催されるサーキットのなかでもっとも標高が高く、山間部に位置することから天候が変わりやすい。これまでも多くのカテゴリーで、悪天候によって走行がキャンセルされてきた。しかし、今大会は週末を通して好天が予想され、天候を心配する必要はなさそうだった。

 前戦のスポーツランドSUGOでは、LMcorsaと吉本大樹選手にとって初となるポールポジションを獲得すると、決勝レースでもポール・トゥ・ウィンを達成。昨年に続いて同大会でも2連覇を飾った。優勝とポールポジションによって26ポイントを加算したLMcorsaは、シリーズランキング6位に浮上。一方で、獲得ポイントに応じて車両に搭載されるSW(サクセスウエイト)は、上限となる50kgに到達した。さらに給油時の流量を制限し、ピットストップ時間に影響する給油リストリクターの装着も必要となっている。前戦までとは異なる条件での戦いとなり、マシンのパフォーマンスにどのような影響が出るのか注目された。

 今大会は17日(土)に公式練習と予選、18日(日)に3時間の決勝レースが行なわれる。走り始めとなった公式練習は17日の10時30分から12時05分までの1時間35分で実施され、途中にはFCY(フルコースイエロー)のテストやGT500、GT300クラスの専有走行が組み込まれていた。

 コースオープンから10分が経過したところで、吉本選手がSyntium LMcorsa LC500 GTに乗り込み、ピットを離れた。しかし、直後にGT300クラスのマシンがコース脇でストップしたため赤旗が提示され、セッションは中断となる。10時57分に走行が再開されると、吉本選手はマシンのバランスや装着するダンロップタイヤとのマッチングを確認しながら周回を重ねていった。15周を走行したところで河野駿佑選手へドライバー交代。ライバル勢が1分44秒台から45秒台のタイムを刻むなか、LC500 GTは思うようにタイムを伸ばせず、この時点では吉本選手が記録した1分46秒709がベストタイムとなっていた。

 セッション終盤にはGT300クラスの専有走行が設けられ、河野選手がニュータイヤでアタックを実施。1分45秒696までタイムを短縮したものの、結果はGT300クラス29台中19番手となった。公式練習では路面温度の影響によってタイヤのグリップが低く、予選で上位を狙えるような手応えは得られなかった。

 そのため公式練習後にチームはマシンのセットアップを変更。続くサーキットサファリではユーズドタイヤを使用して変更した状態を確認し、午後の予選に備えた。

<気象データ>
気温:23℃、路面温度:29℃(予選Q1時)

<予選>
 予選が始まる時点で気温は25℃付近まで上がり10月中旬としては暖かく、強い日差しによって汗ばむほどのコンディションとなった。GT300クラスの29台は今戦も2組に分けられ、LMcorsaはB組に出走。チームは河野選手に予選Q1を託した。

 河野選手はコースインすると3周にわたってタイヤのウォームアップを行ない、4周目にアタックを開始。公式練習とは異なるタイヤを装着したことで、ウォームアップの段階からグリップの向上を感じていた。LC500 GTが得意とする高速コーナーを含んだセクター2では全体ベストタイムをマークし、テクニカルなセクター3もミスなくまとめると1分43秒943を記録。公式練習のベストタイムから約1.7秒の短縮を果たし、B組のトップで予選Q1を突破した。河野選手が予選Q1を担当したのは今シーズン4回目となるが、そのすべてで組のトップタイムを記録している。公式練習では予選で上位に入れるような手応えがなかったものの、セットアップとタイヤの変更によって状況は大きく好転。吉本選手が担当する予選Q2へとバトンをつないだ。

 GT500クラスの予選Q1を挟んで、GT300クラスの予選Q2が実施された。LC500 GTには吉本選手が乗り込み、前戦に続く2戦連続のポールポジションを目指した。コースオープンとともに走行を開始した吉本選手は、河野選手と同様に3周にわたってタイヤやブレーキに熱を入れ、4周目にタイムアタックを開始。予選Q1と同じく充分なグリップを感じながら、ミスなく1周をまとめて1分43秒675をマークした。タイムを記録した時点では3番手につけていたが、その後2台に上回られ、最終的にはGT300クラス5番手となった。それでも3列目のグリッドを確保し、翌日の決勝レースに向けて好位置につけた。

 公式練習ではタイヤのグリップ不足に苦しみ、19番手と出遅れたLMcorsaだったが、セットアップとタイヤの変更によって予選では一転して高いパフォーマンスを発揮。50kgのサクセスウエイトを搭載するなかで予選5番手を獲得し、3時間の決勝レースに挑む。

<吉本大樹選手>
「公式練習で乗ったときにはタイヤのグリップを引き出せず、マシンのセットアップを変更する段階ではありませんでした。前戦のスポーツランドSUGOで優勝したので好調さを維持したかったのですが、かなり苦戦しそうな状況でした。しかし、サーキットサファリまでに行なったセットアップ変更や、予選で使用するタイヤを変えたことで状況が激変しました」

「予選Q1は突破できると思っていましたが、トップを取れるほどの状態だとは誰も予想していなかったはずです。担当した予選Q2もグリップ感があり、サクセスウエイトを搭載するなかで上々の結果を得られました。明日の決勝レースは給油によるタイムロスもありますが、チーム一丸となって好結果を目指していきます」

<河野駿佑選手>
「公式練習は吉本選手の走行後に乗りましたが、同じ印象でタイヤのグリップ感がありませんでした。GT300クラスの専有走行ではニュータイヤに交換してアタックしたものの、1分45秒台を記録するのが精一杯でした。公式練習後にセットアップを変更してもらい、サーキットサファリではユーズドタイヤで状況を確認して予選Q1に挑みました」

「公式練習とは異なるタイヤを装着したのですが、ウォームアップの時点でグリップが大幅に向上していることを感じました。アタックはミスなく走ることができ、想像以上のタイムでしたし、トップで通過できたことは良かったです。明日は長丁場の決勝レースなので、ポジションを落とさず、少しでもポイントを積み重ねたいです」

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