デイトナ24時間レースとセブリング12時間レースでLMP2クラス優勝経験を持つコナー・ジリッシュは、最終戦翌日のルーキーテストにキャデラック・ハーツ・チーム・JOTAから参加予定だったが、ハイパーカーの走行に必要なFIAトップクラスライセンス取得に必要なポイントが不足しているため、不参加となった。彼は今年、NASCARエクスフィニティ・シリーズではシーズン最多の10勝を挙げたものの、チャンピオンシップ獲得を逃している。
19歳のジリッシュは、来週末にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催されるIMSA公認テストで、アクション・エクスプレス・レーシングのキャデラックを駆り、LMDhデビューを果たす。これは彼の当初のテスト計画にも含まれていたものだ。ウェザーテック・スポーツカー選手権にはそのようなライセンス要件はなく、ブロンズレーティングのベン・キーティングがGTPクラスでロレックス24時間レースに参戦した実績もある。
ジリッシュは来年、FIAのライセンスグレードがゴールドへと昇格するが、バーレーンのルーキーテストでハイパーカーを駆ったシルバーレーティングのドライバーは、彼が初めてではない。昨年はバレンティーノ・ロッシがチームWRTのBMW Mハイブリッド V8で周回を重ねている。さらに、同じくシルバーレーティングのリル・ワドゥは、AFコルセの50号車フェラーリ499Pで2度目の走行に臨む予定だ。
■ロッシのハイパーカー体験から1年
今週末は、ロッシがBMW Mハイブリッド V8で初めて、そして今のところ唯一のテストを行ってから1周年を迎える節目の週末だ。9度の2輪世界チャンピオンに輝いたロッシは、GT3マシンよりも自分のドライビングスタイルにMハイブリッドV8の方が合っていると感じている。
「もう一度走ったり、ハイパーカーでレースをしたりする機会があれば嬉しい」と彼は語った。
「でも、それが実現するかどうかは分からない。とにかく、GT3には満足している。でも、ハイパーカーは誰にとっても夢のマシンであることは間違いない」
ロッシは先月行われたシーズン最終戦インディアナポリス8時間レースでインターコンチネンタルGTチャレンジ初優勝を飾り、SROモータースポーツ・グループのGT3シリーズでBMWに初のマニュファクチャラーズタイトルをもたらした。ドライバーズチャンピオンシップは、ロッシのLMGT3コ・ドライバーであるケルビン・ファン・デル・リンデが獲得している。
■ミシュラン現行スペックのラストレース
今週末のWECハイパーカー・レースでは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの現地リザーブドライバーとして、フェリペ・ナッセがチームに加わる。
ミシュランは、今週末の最終戦バーレーンに、昨年と同じミディアムとハードのタイヤコンパウンドを割り当てている。一方、グッドイヤーは、今年3度目の『イーグル・ハード』コンパウンドの使用を予定している。バーレーンは、来年のデイトナ24時間レースで『パイロットスポーツ・エンデュランス』ラインがデビューする前の、ミシュランの現行トップクラスタイヤが投入される最後のレースとなる。
ハート・オブ・レーシングチームでアストンマーティンを走らせる、ハリー・ティンクネル、トム・ギャンブル、アレックス・リベラス、マルコ・ソーレンセン、そしてロス・ガン、ロマン・デ・アンジェリス、ザカリー・ロビションは、ガラパゴス諸島でのチームバケーションを終えたばかりだ。
ドライバーたちは、チームオーナーのゲイブ・ニューウェルが主催したと思われる旅行中に、息を呑むような海中の風景の写真や動画をソーシャルメディアに投稿していた。
今週末のサポートイベントは、ポルシェ・カレラカップ・ミドルイーストで、金曜日と土曜日にそれぞれ30分間のレースが2回予定されている。WECの走行は木曜日の現地時刻12時15分(日本時間18時15分)、FP1のセッションで幕を開ける。同日17時(日本時間23時)からは、FP2のセッションも行われる。





