2025 SUPER GT Rond5,“SUZUKA GT 300KM RACE”公式練習の好調を維持したVELOREXは決勝6番手発進!
●8月23日(公式練習/予選)
スーパーGT第5戦『SUZUKA GT 300KM RACE』は、夏休みの家族連れで賑わう鈴鹿サーキットでの開催となりました。搬入日から灼熱の太陽が照り付け、週末の暑さが心配されましたが、土曜日は朝から曇り空となり、気温、路面温度ともに予想よりはやや低めのコンディションとなりました。
サポートイベントのFIA-F4予選での赤旗もあり、予定より10分遅れの午前10時20分からスタートした公式練習は、気温32℃、路面温度40℃、湿度65%というコンディションの中で開始されました。
VELOREXの6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは、まずはロベルト・メリ・。ムンタン選手がコースイン。4周目に1分59秒804で全体2番手のベストタイムをマークし、ベースセットの正しさを確認。6周を終えてピットに戻り片山義章選手と交代。片山義章選手はあえてニュータイヤでのアタックをせず、セットアップを進めながら周回を重ねていましたが、GT500クラスのマシンがクラッシュしたために赤旗が出され、一旦ピットに戻ります。
10時59分にセッションが再開されると、片山義章選手、ロベルト・メリ・ムンタン選手と交代しながらセットアップを煮詰め、予定されていたロングランのプログラムも消化し、最終的には29周をこなして14番手で公式練習を終えました。
今回はイタリアから駆け付けたチーフエンジニアのマッティア・オセラドーレも「路面コンディションが悪い時はバランスも良くなかったけれど、路面コンディションが良くなってきた段階ではロングランのペースもかなり良いし、バランスも良くなった。予選までに気温や路面温度に対して多少アジャストはするけれど、ベースは問題ないよ」と自信を覗かせました。
小倉啓悟チーム監督も「今日は本当に順調ですね。公式練習では新品タイヤを温存して1セットしか使わなかったので、片山義章選手は予選で一発勝負になりますが、きっとやってくれるでしょう」と笑顔を見せてくれました。
15時15分、GT300クラスの予選Aグループがスタートする頃には、気温34℃、路面温度46℃というコンディション。6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは予選Bグループでの出走です。
予選Q1Bグループに出走したのは片山義章選手。15時33分にコースオープンしましたが、片山義章選手は約1分間ピットでウェイティングし、コースイン。ゆっくりとタイヤを温め、3周目にアタックに突入。まずは1分59秒733で2番手タイムをマークするものの、ライバルたちも続々とタイムアップしはじめ、厳しい状況にも見えましたが、ラストアタックで1分59秒013をマークし、無事8番手でQ2進出を決めました。
16時08分、GT300クラス予選Q2の開始時には、気温32℃、路面温度42℃というコンディションとなり、ロベルト・メリ・ムンタン選手は先ほどの片山義章選手と同様にピットでウェイティングして、残り8分でコースイン。2周に渡ってタイヤを温め、3周目に1分57秒708をマークし、4番手につけました。そのまま1周してピットに戻りチェッカー。最終的には6番手のポジションとなり、明日の決勝レースは3列目グリッドからのスタートとなりました。
片山義章選手のコメント
「朝の公式練習では路面コンディションが予想より良くなくて、バランスも悪かったのですが、次第にコンディションが良くなってきましたし、マシンのセットアップを進めていってバランスも良くなりました。自分は公式練習でニュータイヤを使っていなかったので、予選では一発勝負の気持ちでいたのですが、タイヤを温めてアタックに突入した周にステアリング操作に支障をきたすトラブルが発生したので、最初のアタックラップのセクター4を捨ててトラブルを解消し、ラストアタックにすべてを賭けて死ぬ気で行きました」
「セクター4では全体ベストで、なんとか予選Q2に進出できてホっとしました。プロとしてトラブルに冷静に対処し、精神的なプレッシャーにも打ち勝ち、良い仕事ができたと思います。ロベルト・メリ・ムンタン選手も予選3列目をゲットしてくれたので、明日の決勝は優勝を目指して頑張ります」
ロベルト・メリ・ムンタン選手のコメント
「今日は朝の公式練習から路面のコンディションもマシンのバランスも良くなかったですが、次第に全体のフィーリングが良くなり、ロングも問題なくタイムを刻めたので、決勝に向けては自信があります」
「予選ではベストを尽くしましたが、ウエイトハンディのおかげで厳しい結果になってしまいました。チームのみんなは喜んでくれましたが、ドライバーとして、まだやれることはあったと思います。明日は暑い戦いになりそうですが、体力には自信がありますし、最後の最後まで諦めないレースをするつもりです」
小倉啓吾チーム監督のコメント
「午前中の公式練習はとても順調で、タイヤをセーブしつつセットアップを進め、予選に向けても決勝に向けても問題ないバランスが取れたと思います。予選Q1のステアリングのトラブルは、初めてのトラブルで、あってはならないトラブルでしたので、原因究明に全力を尽くし、2度と発生しないよう対応します」
「そのトラブルを片山義章選手がカバーして予選Q2へと進めてくれたことで、ロベルト・メリ・ムンタン選手も頑張って、サクセスウエイト57Kgを跳ね除けて6番手グリッドを獲得してくれました。まずは予想どおりの結果ですので、明日の決勝は自信を持って戦い抜き、優勝を狙って頑張っていきたいと思います」
古場博之エントラント代表のコメント
「第3戦のセパンあたりからブーストコントロールは安定してきていますので、今日は不安なく公式練習、予選を戦うことができました。今回は実戦投入したことがなかった新しいタイヤを投入してみたのですが、期待したほどのポテンシャルではなかったようです。公式練習、予選を通じてドライバーのドライビングとマシンのセットアップがマッチングしきれておらず、本来のパフォーマンスを発揮しきれていなかったとは思いますが、片山義章選手はステアリングのトラブルを乗り越えて素晴しい仕事をし、セクター4では全体ベストをマークしてくれました」
「ロベルト・メリ・ムンタン選手もサクセスウエイトを感じさせない走りで6番手グリッドを獲得してくれました。57kgのハンディを背負ったゼッケン6番が6番手スタートは悪くないと思います。明日の決勝に向けて、まだ見直せる部分も多々あると思いますので、いろいろ計算し、トップに離されないように前半を戦い、後半で優勝を狙えるような戦略を練ろうと思っています」
