日没直後、予選Q2のファーストアタック。1周のウォームアップ後に早くもプッシュラップに突入した太田格之進は、77号車メルセデスAMG GT3エボに鞭を入れ、猛然と鈴鹿サーキットを駆け抜ける。セクターベストを更新しながら疾走する緑色の“タクシーカラー”のメルセデスに、サーキット中の熱視線が注がれた。
太田はAstemoシケインも難なくまとめると、最終コーナーでは右側タイヤをグリーンに落とさんばかりの勢いで“究極の小回り”。その様子からは、ホームコースで速さを見せつけるという強い意志が伝わってきた。前日プラクティスの赤旗時スピード違反によって決定していた3グリッド降格を挽回したい思いもあったのかもしれない。
コントロールラインを横切ってマークしたタイムは1分58秒455。その後のQ3を含め、誰も破ることができない最速タイムとなったが、予選後の車検で2.5kg、最低車重に届いていないことが明らかとなり、77号車は予選の全ラップタイムが削除に。世界の舞台で速さをアピールした太田だったが、数字上、レコードタイムは“幻”となってしまった。
