今回のフィーチャーレースで追い上げる上でカギとなったのはタイヤマネジメント。土曜日のスプリントレース(レース1)でも後半に勝負をしかけにいく作戦で徐々に前とのギャップを詰めていたが、プレマ・レーシングの2台がクラッシュしてテックプロバリアを破損。レースは7周終了時点の順位で途中終了となったこともあり、フィーチャーレースでのロングランは未知の要素が大きかった。

「スプリントレースも(レース途中終了で)できなかったので、まったくデータがない状態でしたが、後半にタイヤがタレるだろうと思って、タイヤをセーブしていたのですけど、デグラデーションはうまくマネジメントできました。今回はその判断がハマったなと思います」と、加藤。

「特に(FIA F3の)ミディアムタイヤが難しくてセンシティブです。いきなりグリップの崖が来ちゃう感じで、そこをいかにうまくマネージできるかが勝負のカギになる。もしタイヤのデグラデーションがうまくマネージできたら、どこからでも勝てるのではないかなというくらいです。本当にタイヤの使い方が大事になります」

「あとFRECAではコースインしてから3~4プッシュはできますけど、FIA F3はアウト・ウォーム・プッシュで(グリップが)終わってしまうので、そこはけっこう違います」

2026年FIA F3第1戦メルボルン フィーチャーレース 加藤大翔(ARTグランプリ/HFDP)

 加えて、FIA F3はフリープラクティスが45分しかないため、持ち込みのセッティングもかなり重要だ。「FRECAと違うのは練習(フリープラクティス)が45分しかないので、2~3プッシュして予選に行くことになります。セットを外したら予選は後ろに下がってしまうので、ドライバーのパフォーマンスはもちろんですが、チームがどれだけ良いクルマを用意してくれるかが重要ですね」

 またFIA F3の場合、ドライバーミーティングや記者会見は、F1と同じプレスカンファレンスルームで行われる。そのため、加藤も何度かF1パドックに来る機会があったのだが、F1パドックに関してはこんなエピソードがあるという。

「2018年くらいの頃にF1日本GPのグリッドキッズでパドックに入ったことはあります。そのときに一緒に写真を撮った(当時ルノーの)メカニックとかとは今でも連絡をとっています」と加藤。

「テレビで見ている人たちが目の前にいて、(F1が)身近になったなというくらいです。でも(感じたことは)それくらいですね。目指しているものは一緒ですけど、昨年よりは確実に一歩近づいたなと感じています」

 目標はもちろんF1の舞台で戦うことだと語る加藤。今度の活躍から目が離せない。

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