岩佐がポール・トゥ・ウインで初優勝!

 8月10日(日)、スポーツランドSUGO(宮城県)で全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第8戦東北大会の決勝が開催されました。ウエットコンディションとなった決勝レースにおいて、#15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)がポール・トゥ・ウインでスーパーフォーミュラ初優勝を飾りました。

■第8戦予選

 9日(土)午後、公式予選は快晴の下で行われ、岩佐が今シーズン初めてのポールポジションを獲得。ホンダ/M-TEC勢は#65 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)が6番手、#5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が7番手、#64 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)が9番手に続きました。前大会終了時点の総合ランキングで2位につけていた#6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)はグリップ不足に苦しみQ1セッションで敗退し、16番手と大きく沈んでしまいました。朝のフリー走行でトップタイムを叩き出し、上位進出が期待されたルーキーの#50 小出峻(San-Ei Gen with B-Max)は、予選アタック中のマシントラブルによりコースオフし、決勝は最後尾スタートとなりました。

ホンダ/HRC 2025スーパーフォーミュラ第8戦SUGO レースレポート
岩佐歩夢(TEAM MUGEN) 2025スーパーフォーミュラ第8戦SUGO

■第8戦決勝

 10日(日)は前日から一転して朝から雨となり、全車がレインタイヤを履いて(タイヤ交換義務なし)セーフティカー(SC)先導でのスタートとなりました。SCが退いた6周目に追い越し可能のシグナルが点灯し、本格的にレースが始まると、トップ岩佐の背後から予選2番手の#37 サッシャ・フェネストラズ(トヨタ)がテール・トゥ・ノーズで接近し、第1コーナーに向けてアウトから並走してきます。岩佐はインを譲らず、ポジションを守って2周目に入りました。フェネストラズはその後もオーバーテイクシステム(OTS)を使って岩佐に攻め寄りますが、岩佐は冷静にフェネストラズの鼻先を抑えこみます。

 9周目、9番手スタートの佐藤が第2コーナーでリヤを滑らせてコースオフし、SCが導入されます。この時点でトップは岩佐、6番手にオオムラ・フラガ、8番手に牧野、10番手に野尻が続きます。

 15周目、レースが再開されると岩佐は絶妙なタイミングで加速し、自身のOTSを使うことなく背後のフェネストラズを引き離します。後方では6番手のオオムラ・フラガが前を走る#8 福住仁嶺(トヨタ)の隙を突いてオーバーテイクしたものの、福住の猛追に遭い21周目の第1コーナーでふたたび6番手へ後退しました。その直後、13番手を走っていた#12 三宅淳詞(ThreeBond Racing)が、#14 大嶋和也(トヨタ)と接触。三宅はフロントウイングにダメージを受けたまま走り続けますが、外れたパーツを巻き込んでしまいコースサイドのバリアにめり込むかたちで停止。三宅の車両を撤去するため、レースはふたたびSC先導となりました。

 28周目でSCが退くと、トップの岩佐に対しフェネストラズがオーバーテイクを試みますが、岩佐はポジションを固守します。30周を過ぎたころ、弱まっていた雨がふたたび強まりますが、トップの岩佐は終始タイヤをマネジメントしてペースを保ち、フェネストラズを抑え続けました。

 SCが2度導入されたため、予定の51周を走りきる前に制限時間の75分が経過します。48周でチェッカーフラッグが振られ、岩佐がスーパーフォーミュラでの初勝利を手にしました。6位にはオオムラ・フラガ、8位には16番手スタートから大きくポジションアップした太田、10位に牧野が入り、選手権ポイントを獲得。この結果、総合ランキングでは岩佐がトップの坪井と5点差の90点で2位に躍進し、太田は87点で3位につけています。

#15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)

「やっと優勝でき、うれしいの一言に尽きます。昨年スーパーフォーミュラに参戦してから、初優勝まで時間がかかってしまったというのは、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。ここまで応援し続けてくださったファンやスポンサーの方々、チーム、HRCの皆さんに感謝しています」

「朝のフリー走行の段階で、タイヤが(デグラデーションで)キツくなるのは分かっていたので、スタート直後からタイヤマネジメントに徹しました。F2時代の経験も活かして、ドライバーとして最大限のパフォーマンスをみせられたと思います。シリーズを考えると、ここからが勝負になると思っています。今日しっかりと喜んだら、気持ちを入れ替えて次のレースに臨みます」

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