雨天によるSC先導の14周で、野尻が3位表彰台

 長く暑い夏もようやく終わりを告げて、秋の気配が感じられ始めた10月10日(金)~12日(日)、全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第9戦・第10戦が、富士スピードウェイ(静岡県)で開催されました。今回は1大会2レース制なので、10日(金)の午前と午後にフリー走行、11日(土)に第9戦の公式予選と決勝レース、12日(日)に第10戦の公式予選と決勝レースを実施するスケジュールとなっています。

 10日(金)のフリー走行は、雲間から時々陽が差すドライコンディションでの走行となりました。午前のフリー走行では#65 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)がトップタイムを出し、#64 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)、#15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)とHonda/M-TECユーザーが並びました。また、午後のフリー走行でも#5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、オオムラ・フラガ、岩佐、佐藤がトップから4番手までを独占し、11日(土)の第9戦公式予選に向け調整を終えました。

■第9戦予選

 11日(土)の富士スピードウェイは朝から雨が降り、気温は17℃、路面温度は20℃と前日よりも一気に低下しました。雨は降ったり止んだりを繰り返し、10時10分からの公式予選はQ1A組、Q1B組ともに、各マシンが高い水しぶきを上げながらタイムアタックを行いました。

 この結果、A組から岩佐、牧野、佐藤、B組から野尻、太田、オオムラ・フラガの計6選手がQ2セッションへ進出します。

 雨が降り続くなか、Q2セッションで岩佐がトップタイムをマークしたものの、セッション終了直前にコース上の水に乗ってしまいコースアウト。車両にダメージを受け、車両回収とコース修復に時間を要すると判断されてセッションが終了となりました。
 
 ベストタイムを出した岩佐でしたが、赤旗の原因を作ってしまったためQ2タイムは抹消となり12番手に降格。最終的な予選順位は、野尻、牧野、佐藤が3番手、4番手、5番手に繰り上がり、#6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が7番手、オオムラ・フラガが8番手となり、スターティンググリッドが決定しました。なお、岩佐はマシン修復に際しエンジン交換を実施したためさらに10グリッド降格処分が適用され、第9戦の決勝は最後尾からスタートすることになりました。

■第9戦決勝

 予選終了後も雨は降り続き、コース上のところどころに川ができているような状況でした。

 15時に決勝レースのスタート時刻を迎えましたが、悪天候と視界不良のためセーフティカー(SC)先導の下、全マシンが動き出します。しかし天候は変わらず、6周のSCランの後、赤旗が提示され全マシンがストレート上に停止して、レースは中断となりました。

 15時48分、天候の回復を見込んでSC先導でレースが再開。しかし雨量の変化と霧による視界不良が重なり、SCランが14周を終えた段階でふたたび赤旗が掲示されます。これをもって第9戦決勝レースは終了となりました。

 14周を走ったためレースは成立となり、3位に野尻、4位に牧野、5位に佐藤、7位に太田、8位にオオムラ・フラガが入賞し、ハーフポイントを獲得しました。

Tomoki Nojiri #16
TEAM MUGEN

「雨のなかで待っていただいたファンには本当に感謝しています。レースができる状況ではなかったため、バトルをみせることができず申し訳ないです。すごくいい手応えがあり、予選順位より上にいける自信があったので、レースができれば……と私も残念です」

「第10戦はタイムを出すセットアップにして、アグレッシブにいくしかありません。シーズン終盤でのチャンピオン争いは、人生のおもしろみが増す気がしますので、第10戦はなんとかいいレースをして、チャンピオン獲得の権利を残して最終戦に臨みたいと思います。ベストはポールポジション獲得からの優勝です!」

ポールポジションを獲得した牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 2025スーパーフォーミュラ第10戦富士

予選でHonda勢がトップ6を独占するも、濃霧のため決勝中止

 10月10日(金)~12日(日)、全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第9戦・第10戦が、富士スピードウェイ(静岡県)で開催されました。11日(土)開催の第9戦が雨天のためハーフポイントに終わり、翌12日(日)の第10戦では、公式予選は予定通り行われたものの、午後の決勝レースは濃霧のため中止となりました。

■第10戦予選

 12日(日)の富士スピードウェイは、雨が辛うじてやんだものの、雲が空を覆う重苦しい天気となりました。

 10時10分、気温20℃、路面温度23℃というコンディションの下、第10戦公式予選が始まりました。走行ラインはほぼ乾いていましたが、各所にウエットパッチが残っているという難しい路面状況で、Q1A組からドライタイヤを装着してタイムアタックに臨みます。

 まだ路面ができ上がっていないA組から好タイムを出していたのは、#5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)でした。Q2でもその勢いは続き、牧野が1分22秒123でポールポジション、金曜日から上位タイムをマークしていたSFルーキードライバーの#65 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)が0.076秒差でこれに続いてフロントローに並びました。
 
 続いて3番手以下に#6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)、#64 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)が1分22秒2~4秒台に並び、Honda/M-TECユーザーがスターティンググリッド上位6番手までを独占する結果となりました。

■第10戦決勝

 15時の決勝レースに向けてスタート進行が始まるころから、コース全域に濃い霧が降りてきて視界不良となり、進行延期がアナウンスされました。その後10分おきに状況確認が行われては延期が繰り返されます。そして15時35分、天候回復が見込めないため第10戦決勝レースの中止が発表されました。第10戦の公式予選結果、および決勝レースの代替戦については今後協議のうえ決定されることになっています。

Tadasuke Makino #5
DOCOMO TEAM DANDELION RACING

「ダンプ(湿り気のある状態)っぽいコンディションや路面の変化にも対応できて、すごくいい予選だったと思います。第1コーナーはやや濡れていてブレーキングがシビアでしたが、コンディションに合わせてタイヤの内圧を調節してもらっていたので問題ありませんでした」

「シーズン中盤は苦戦していましたが、この2カ月間でいろいろ変えてきたことが本当にいい方向にいき、決勝も期待できそうだったのでレースをしたかったです。来場してくださった観客の皆さまには申し訳ない気持ちでいっぱいですが、天候ばかりはどうしようもありません。次の鈴鹿ラウンドに向けてしっかり準備して頑張りたいと思います」

濃霧に見舞われた第10戦決勝は中止に

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